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恐竜博2023 

レポート

 

▼恐竜博2023 レポート3

  •  ■国立科学博物館・特別展/今度の主役は「トゲトゲ」だ!

コンテンツ

1・いくぞ!恐竜博編 2・ズール編 3・ダブルティラノ編 4・ダブルラプトル編
5・おみやげコーナー編 6・海洋堂限定ガチャ編

■「恐竜博2023」 3ページ目・ダブルティラノ編

恐竜は、この日本からも見つかっている。
と言っても、恐竜時代にはまだ日本列島は存在せず、日本で最も恐竜が発見されている福井県などは、アジア大陸の東縁に位置していた。
ここに並ぶノドサウルス科の頭骨、歯の化石、鎧竜の歯はいずれも日本で見つかったものだ。

こちらはアメリカで見つかったテスケロサウルス。
ティラノサウルスやトリケラトプスなどと共に白亜紀最末期を生きた、最後の恐竜の一つである。

恐竜絶滅の謎を探る上でも、テスケロサウルスは重要な存在となるかもしれないぞよね。

こちらもアメリカ、モンタナ州から見つかったケラトプス科の実物化石が来ていた。
なんとまだ未記載の新種候補と言うから驚きだ!

ほとんどの骨がばらばらの状態で見つかった事から、個々の骨を詳細に調べる事が出来、とても貴重な標本となった。

頭骨要素や椎骨の神経弓と椎体が癒合していない事から、未成熟個体と考えられている。

見つかった化石から復元された全身骨格。

頭部のフリルなど、ケラトプス科の特徴を備えている。

おしり。

この個体は、ケラトプス科の二大系統のうち、フリルの短いセントロサウルス亜科に属している。

なかでもアヴァケラトプスやナーストケラトプスに似た特徴を持った新種候補なのだ!

化石の保存状態から見て、仮に新種で無かったとしても非常に貴重な標本である事は間違いない!

事前情報の無いサプライズ的登場ぞよね!
※その後、2023年7月に「フルカトケラトプス」として正式に記載されました!


左上腕骨のスライス写真。
年輪の様な成長停止線が二本見える。
つまりこの個体は大体2歳くらいでお亡くなりになったようだ。

そしてそして・・・このちびケラトプスの後ろには・・・
見えてますね、奴らがッ!!

テッテーテッテーテケテーンテテンテンテー♪
(ジュラパのテーマ)

あっ!
ティラノサウルスだっ!!

二体もーっ!!
これ完全に「ジュラパ2」じゃんッ!!

全身約300個の骨のうち、見つかった177個の実物化石が組み込まれた史上十指に入ると言われる超豪華全身骨格「タイソン」!(写真←
そして現在発見されているティラノサウルスの中では100年以上にわたり最大級を守り続けている「スコッティ」全身骨格だ!(写真→

まさかティラノの全身骨格が2体もやってくるなんてね!!
こんな豪華な企画展示はなかなかないぞよね!

ここでも照明が効果的に使われ、壁にはティラノ頭骨のシルエットが・・・って、これも完全に「ジュラシックパーク/ワールド」じゃん!!

しかも後ろのモニターでティラノの解説してる恐竜博士、「ジュラシックパーク」のTシャツ着てるし!!
お、おい〜っ
おろかなにんげぇ〜ん・・・!
これ笑うとこ〜!?

このタイソンは、アメリカ・モンタナ州に分布するヘルクリーク層から、非常に良い保存状態で発見された。
なんと今回の企画展が世界初公開となる全身骨格だと言う!!


タイソンの体には、病気や外傷など、様々なダメージが残っており、ティラノサウルスの当時の生活が垣間見える。

この化石を研究する事で、当時の様々な事情が見えてくると言う訳ぞよね!

特に注目なのが、この右腕の傷跡だ。

この上腕骨には、恐らく別のティラノサウルスによるものと考えられる傷跡が残っている。
ティラノがタイソンの死後、肉を貪ったからついた噛み跡ではない・・・
なぜなら、骨が治癒している特徴が認められるからだ。
つまり、タイソンは生前に腕を噛まれ、その後も生きていたが為に骨が再生を始めていたというワケだ。

太古の王者、ティラノサウルスがどうして同種同士で争ったのか、その理由は謎に包まれているが、
縄張り争いや獲物の奪い合い、繁殖相手の取り合いなど、様々な理由が考えられるぞよね!

こちらのスコッティ、頭骨が壁に投影されているが、実は過去にも日本にきたことがある。
スコッティはあまりに巨大で、埋っていた岩が極めて固く、「恐竜博2005」で展示された時は、
体骨格のプレパレーションが終わっていなかった為に、頭骨のみの来日となったのだった。

それが今、こうして全身骨格となってそろい踏み!
この春、ダブルティラノが上野科博を震撼させるッ!!

推定全長13mにも及ぶ超巨大ティラノサウルス・スコッティ!
11.2mのタイソンと比べても、身体つきががっしりしている!
スコッティは史上最重量個体の特別なティラノサウルスなのだ!!
つまり・・・一番格好良いってこと〜!?


ちなみにぞよけど〜、科博には常設展にも2体、ティラノサウルスが展示されている・・・
つまり今、この上野には合計4体ものティラノサウルスがやってきているというワケ!
し、しかも・・・特別展のチケットで常設展も見学できちゃうので、4体とも見にいける!
こんなにお得な事はなかなかないのだーっ!!

この足でジュラシックパークのツアービークル・フォードエクスプローラーを踏みつぶしたぞよね〜。

そしてこの顎を武器に懸命に戦い、テリジノサウルスと共に宿敵ギガノトサウルスをやっつけたぞよ!
まぁ「ジュラワ3」は嘘なんだけどね・・・ティラノとギガノトは別々の時代、別々の場所の恐竜なのだ。

科博の常設展にいるティラノもここに持ってきて全員並べて欲しかったぞよ〜(欲深いわたくし

長く立派な尾!

巨体に対し、腕はごく小さい。
スコッティは何年もかけて発掘が行われた結果、全体の65%の化石が見つかったと言う。


この足で力強く俊敏に獲物を追いかけたと考えられる。

わたくしの部屋には、バンダイのプラモ「Imaginary Skeleton ティラノサウルス」が飾られている。
これを組み立てた時、とても立派な骨格模型で、まるで本物のようだな〜と感動したものだが、
実物を見たらどうだ!
プラモよりもっとずっと繊細な構造をしているじゃないか!

力強く太い骨に支えられて、ごく細かい骨がいくつも組み合わさっている。

この繊細な様は、なかなか玩具では再現できまい・・・っ!!
やはり実物を見に来て良かったぞよ!!

いや〜、本当に素晴らしい光景ぞよねぇ・・・。
わたくしは朝一番に科博にやってきて、ここでずっと見ていたら、どんどんどんどん人が入って来て混雑してくるのには驚いた!
一回入ったらみんななかなか出て行かないので、暫くすると中に人が集まってきてしまうのだ。
わたくしはこう言う展示に、気が向いた時ふらっと行きたい質なので、事前予約の時間制チケットは少々億劫に感じるものだが、
これがフリー入場だったら大変な事になっていたかもしれないと思うと、事前予約のメリットも捨てがたいと感じたぞよ。

あと、平日なので幼児が多かった気がする。
わたくしはそんなに背が低い方でも無いし、足許をちょろちょろする幼児、ほんと見えない。
わたくしはもちろん恐竜見上げてるし、幼児はそもそも恐竜に夢中で周りの大人なんか見えてないし、親もティラノに夢中だし、
危うく踏みつけるところであった。
これから会場へ足を運ぶおろかなにんげんどもも、跳梁する幼児にはよくよく注意していただきたいッ!!

このタイソンには前述の通り、病気になった形跡が見られる。
肋骨の一部には腫瘍と思われる膨らみがある他、骨の剥離が見られ、
腹肋骨には外骨腫、左足の趾骨にも形態的な異常がある他、右の上腕骨にはひじや肩に病的な変形が見られると言う。
この写真だけ見て前後のティラノの様子を比べても、確かにタイソンは右肩の骨が大きく歪んでるのがわかるぞよね!


こんなに大きくて立派な生き物なのに、やっぱり病気になったぞよね〜。
太古の昔には病院も無いから、一度怪我や病気になったらそれは大変だったに違いない。

ティラノの苦労がしのばれるぞよ〜っ!

でも、こんなに小さな腕、他のティラノに噛みつかれてももげなかったと言う事は、
やはり筋肉や皮膚も凄かったのかもしれないぞよなぁ。

しみじみしながら振り返ると、後ろにはまるでエビせんの様になってしまった恐竜化石が展示されている。

これは小型獣脚類のスキピオニクスの化石で、恐らくは1億1000万年前の海岸近くの浅瀬で静かに埋没したものと考えられ、
結果通常では残る事のない軟組織まで保存された状態で見つかった。
十二指腸の内側のひだ構造や、胃の中にトカゲ類の骨、食道に魚類の骨など、スキピオニクスが食べたものまで一緒に化石となっている。
今回特集されているズールや、ミイラ化石として有名な「ボレアロペルタ」などもそうだが、
水に沈んで泥に埋った化石は生きていた頃の姿が残りやすいと言う。

驚くべき太古の神秘ぞよッ!!
さて、ズール、ティラノと来ていよいよ本企画展も終わりが見えてきた・・・がっ!!
最後の最後まで見所の尽きない「恐竜博2023」!!
4ページ目「ダブルラプトル編」へ続く→




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