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令和8年度特別展 ちば恐竜博ー驚異の捕食者(ハンター)たちー 

レポート

 

▼令和8年度特別展 ちば恐竜博ー驚異の捕食者(ハンター)たちー レポート2

  •  ■千葉県立中央博物館 2026年特別展レポ

コンテンツ

 
ちば恐竜博
第1章〜第3章
ちば恐竜博
第4章〜第7章
常設展〜生態園
■第4章 現生のハンターたち

第4章のテーマは「現生のハンターたち」となり、絶滅動物を離れて現在みられる捕食者達の頭骨が並んでいる。
様々な生き物の構造や生態を学ぶ事で、絶滅動物の行動も見えてくると言うワケぞよ!

「ライオン」
食肉目ネコ科の哺乳類、ご存知百獣の王ライオンさんだ!
ネコ科動物には珍しく群れで暮らし、集団で協力して狩りをする動物ぞよね!
狩りは主にメスの仕事で、オスはライバルや外敵ににらみを利かせるのが仕事ぞよ。

「トラ」
体重ではライオンを上回る、現生の食肉目ネコ科動物最大種こそトラであるぞよ。
俊敏さでは他のネコに劣るが、重量級の体を活かして大型哺乳類すら捕食すると言う。

「チーター」
逆にチーターは最高時速100kmにも達する、食肉目ネコ科のみならず地上最速クラスのハンターである!
ライオンの狩りの成功率は20%、トラの狩りでは10%の成功率と言われるが、
最速を活かしたチーターの狩りは50%の成功率を誇ると言うから凄腕ぞよ!
ライオンよりも敵に回したくない相手ぞよね!!

「スミロドン」
これも食肉目ネコ科の哺乳類だが、新生代第四紀更新世に生息した絶滅種。
サーベルタイガーと呼んだ方が馴染みがあるかもしれないぞよね!
現生種との比較対象として展示。
長い牙が特徴ぞよ!
肩と前脚が発達し、走るのは不得手だったようだが、敵を押さえつける事に秀でていたとされる。
その上で鋭い犬歯で相手を切り裂き、止めを刺していたと考えられるぞよ。

「ブチハイエナ」
食肉目ハイエナ科の哺乳類、ブチハイエナは走るのが得意なうえ持久力も備え、連携しながら群れで狩りをする動物ぞよ。
消化力に秀でる為、死肉もむしゃむしゃ食ってしまうが、イメージとは裏腹に60%以上の食料を自力で狩っているとされる。

「ガンジスカワイルカ」
鯨偶蹄目のガンジスカワイルカは他のハクジラ類同様、頭のメロン体から超音波を発するエコーロケーション能力を持つ。
反響定位によって周囲の状況を把握し、視界の悪い濁った川の中でも効率よく狩りをする事ができるのだ。

「フィリピンメガネザル」
霊長目メガネザル科の哺乳類、フィリピンメガネザルは夜行性の樹上性、原始的なサルであるぞよ。
おめめがデカすぎる為に首ごと動かして周囲を見、優れた視覚と聴覚、跳躍力によって昆虫やトカゲなどを捕らえて食う。

「オオアリクイ」
有毛目アリクイ科のオオアリクイは細長い口から粘り気のある唾液に覆われた最長60センチもの舌を高速で射出し、
アリやシロアリを捕食するハンターぞよ。
長い爪は蟻塚を崩す時に用いられ、外敵への防衛手段としても有効である。

「カモノハシ」
原始的な哺乳類である単孔目のカモノハシは卵を産む珍しい哺乳類ぞよね。
くちばしにある感覚センサーで水棲昆虫らの発する生体電流を感知し捕らえると言う。

単孔目の哺乳類は現生ではカモノハシとハリモグラしか知られていないぞよ。
1798年にヨーロッパにカモノハシの毛皮が持ち込まれた時、
カモと哺乳類が合体したような奇妙な見た目から、人々はそれを作りものだと勘違いし、存在を信じなかった程だ。
是非とも日本の動物園に欲しいアイドル動物だが、オーストラリアで厳重に管理されておりやってきた事はない・・・。
可能性があるとしたらクオッカちゃんを可愛がっている埼玉県こども動物自然公園・・・なんとかならんぞよか!?

「ゴライアスガエル」
哺乳類を離れてお次は両生類のゴライアスガエル、アフリカに生息する超巨大なカエルぞよ!
世界最大のカエルで、その全長は32センチにも達する。
鳴嚢が無いので鳴く事が出来ず、静かに待ち伏せをしながら、
昆虫や甲殻類、時に小型の哺乳類までも粘着質の舌で捕らえて飲み込んでしまうぞよ。

「シロフクロウ」
先にも申し上げた通り鳥は現生恐竜であるぞよ。
フクロウと言えば夜行性のイメージだが、シロフクロウは昼間も活動する珍しいタイプ。
顔全体が集音器になっており、聴覚が鋭敏で、獲物の位置を特定するや、羽音もなく近づき、後ろ足の爪で仕留めてしまう。
鳥の行動様式は恐竜の生態のヒントに繋がるかもしれないぞよね。

「イリエワニ」
主竜類のワニは現生動物の中では最も恐竜に近縁であると言えるぞよ。
イリエワニはその最大種で、長時間の潜水を得意とする待ち伏せ型のハンターだ。
咬合力は現生動物の中で最も強く、亀の甲羅すら容易に砕いてしまう。
噛みついたまま体を回転させる必殺のデスロールを受けたものは、肉も骨もねじ切られてしまうのだ!!

「ワニガメ」
大型のカメであるワニガメは150年以上も生きる長生きさん。
ピンク色の舌は疑似餌のような役割をして、獲物をおびき寄せる事に用いられるぞよ。
食欲は旺盛で甲殻類や魚は勿論、哺乳類、鳥類、果ては死肉まで何でも食ってしまう。

「パーソンカメレオン」
カメレオンは樹上性で虫を食う事に秀でている。
目は左右別々に動き、360度に近い視野を持ち、体長の1.5倍もの舌を射出して獲物を捕らえる。
忍者の如きハンターぞよね!

「アメリカドクトカゲ」
世にも珍しい毒のあるトカゲ。
強力な神経毒は狩りに用いられず、もっぱら身を守るためのものであるぞよ。
尾に脂肪を蓄えられるため、むやみに狩りをせず腹が減った時にだけ動くのだ。

「ガボンアダー」
クサリヘビ科の毒蛇、ガボンアダーもまた毒を持つ。
他のクサリヘビと異なり、一度噛みついたら離れる事なく、獲物が死ぬまで牙から200〜1000mgもの毒を送り込む恐ろしい戦法を得意とする。
この毒は人間であれば60mgで死に至る強力なものであるが、性質は極めて大人しくおろかなにんげんどもが殺される事は稀であるぞよ。

「ホホジロザメ」
ご存知サメの中のサメ、ホホジロザメ!
ロレンチーニ器官と言う鼻先のセンサーで電流を感知し獲物を探し出し、関節しない顎をがばっと開いて吸い込むように喰らいつくぞよ!
サメの歯は無限に生え変わる便利な構造で、この顎のレプリカにも予備の歯列が待機している様子が確認できる。

「メガロドン」
新生代新第三期に世界中で繁栄した巨大ザメとしてメガロドンは良く知られているぞよね。
歯以外見つからない為、以前はホホジロザメに近縁と考えられたが、現在はオトドゥス属に改められた。
全貌は未だ明らかになっていないが、
どうやら小型から中型のクジラやアザラシ、ウミガメを捕食していた事が判っているぞよ。

■第5章 太古の海の支配者たち

このように、太古の世界には地上だけでなく海にも巨大な捕食者達がひしめいていた。
第5章ではずばり「太古の海の支配者たち」と題し、
再び時代を巻き戻し、海の絶滅動物にスポットがあたるぞよ。
ジュラ紀以降、地上のみならず空にも進出し始めた恐竜達。
一方海では海生爬虫類らが支配者として君臨する事となったのだ!

「イクチオサウルス 産状骨格」
恐竜誕生以前、前期三畳紀に出現した太古の海の最初の支配者が魚竜形類達である。
収斂進化によってサメやイルカによく似た進化を遂げた海棲爬虫類で、これは高速遊泳に特化した形態であった。
体内に胎児を多数抱えた親の化石が知られており、ある程度育ってから赤ちゃんを産む卵胎生であったと考えられている。
これは後の首長竜類やモササウルス類も同様であるぞよ。

「銚子で見つかった海生爬虫類の脊椎骨」
前述したとおり千葉の銚子半島には白亜紀の地層が露頭しており、アンモナイトや二枚貝、巻貝などが発見されているぞよ。
恐竜はまだ見つかっていないが、2025年には銚子の海岸から海生爬虫類の脊椎骨の断片が発見され、
魚竜類である可能性が指摘されている。

「ウタツサウルス 産状骨格」
日本ではこれまでにも、宮城県の三畳紀の地層からウタツサウルスなどが見つかっており、これは原始的な魚竜形類であった。
もし銚子の化石が魚竜であったなら、白亜紀の魚竜としては日本列島だけでなく東アジア初の大発見になると言う!

「サメの歯」
会場には銚子で見つかったサメの歯の実物化石なども展示。
ごくごく小さな化石なのでルーペで拡大しないと見えないぞよ。

これらは千葉県銚子市犬吠埼層で見つかった前期白亜紀アプチアン期、ネズミザメ目の歯だ。

「耳石の拡大模型」
サメの歯の他には耳石の化石も見つかっており、多様な魚類がいた事が判っているぞよ。
この中には現在は深海に追いやられたグループも含まれており、白亜紀にこの仲間は浅い海に暮らしていた事が判ってきた。

「エラスモサウルス幼体 復元全身骨格」
中生代を通じて繁栄した海生爬虫類に首長竜類もいる。
このエラスモサウルス幼体の復元全身骨格も「恐竜科学博2023」に登場していたので久々の再会ぞよね!
恐竜科学博ではエンコドゥス幼体の群れを追いかけていたが、今回はイラストと重なるような展示だ。

首長竜の首は70以上もの頸椎からなる為、左右や下方向には良く曲がるが、鎌首を擡げるようなポージングは出来ない。
従って、ネッシースタイルで海面に浮上する事は不可能であったとは有名なお話。
頭は小さいが、意外にも顎の力は強靭で、大型の魚や幼体のモササウルス類なども胃の中から確認されているぞよ。

首が長いので地上に這い出る事は出来なかったと考えられ、首長竜もやはり水中で出産する卵胎生だった。
ある程度成長した赤ちゃんを一匹だけ産んだみたいぞよ。

「プリオサウルス科 歯」
後期ジュラ紀、ロシアから産出したプリオサウルスは首が短いタイプの首長竜(ややこしいぞよね!
断面が三角形の頑丈な歯で大型の獲物も捕食したとされるぞよ。

「ヘスペロルニス」
現在のところ、海を自在に泳いだ恐竜は知られていないが(前述のスピノサウルスなど研究が進んではいるが)、
この時代には既に海鳥が繁栄しており、

ヘスペロルニスは現生のカイツブリのように後ろ足で推進力を生み出し自在に泳いでいたと言う。
高度に水生適応した捕食者であると同時、首長竜やモササウルス類のごはんにもなっており、化石に証拠が残されているぞよ。
「恐竜科学博2023」ではモササウルスに追いかけられていたが、今回は難を逃れての展示となった!

「オンコプリスティス 吻歯 / 首長竜類 歯」
「モササウルス亜科 歯 / グロビデンス 歯」
オンコプリスティスは淡水生の大型軟骨魚類。
スピノサウルスに捕食された事を示す化石が複数発見されているぞよ。
首長竜類の歯は細長く、顎を閉じると上下の歯が互い違いになる構造をしていた。
モササウルスの歯はおみやげでもお馴染みぞよね!
獲物を噛み砕く事も切り裂く事もでき、様々な獲物に対応していた。
グロビデンスは中でも丸い歯を持つ特徴的なモササウルス類。
硬い殻や甲羅を噛み砕く事に適応しており、胃の中からは二枚貝の殻が確認されている。

「ダンクルオステウス 頭骨」
恐竜誕生より1億年以上前、古生代に繁栄した有名な巨大魚にダンクルオステウスがいる。
大絶滅展(2025)」では実物化石がやってきていたぞよね!
硬い頭部は化石に残りやすいが、それ以外の部分は殆ど未発見で、全貌は未だ謎に包まれているぞよ。

「モササウルス 全身骨格」
第5章の目玉として展示されているモササウルス!
こちらも「恐竜科学博2023」から久々の再会となった、「ウォーカー」と愛称のついた全身骨格ぞよ!
これは現在確認されているどの種にも当てはまらない新種とされる骨格で、モササウルスとしてはカンザス州で初めて産出した、
全身の大部分が関節した非常に保存状態の良いものであった。

全長11メートルに達するウォーカーは、モササウルスの全身骨格としては日本唯一の貴重なもの!
科博に吊られていなかったっけ?と思いきや、ティロサウルスなどのモササウルス類は数あれど、
正真正銘のモササウルス属は意外と国内で見られないのだ!
貴重な展示を間近で見物する機会ぞよ!

ご存知モササウルスはトカゲやヘビに近縁な鱗竜形類の海生爬虫類で、
後期白亜紀の海に君臨し、世界中で大繁栄した海の頂点捕食者であるぞよ。
中でもモササウルスは全長13メートルに達する最大級のモササウルス類で、熱帯から亜寒帯まで幅広く生息したとされる。
骨格には残っていないが、化石に残された軟組織の痕跡から三日月型の尾をしていた事が判明しており、
復元図も時代によって様々変遷してきているぞよ。

胃の内容物の化石から、モササウルス類は動くものを見るやなんでも食っていたようである。
共食いの痕跡も残っており、同種を含む3種のモササウルス類の残骸が同時にお腹から出てきた事すらある程だ!
このウォーカーも胃の内容物が残されたまま化石となっており、
少なくとも2体のツノザメと大型の魚、首長竜、モササウルス類の残骸が確認されているぞよ!

「プラセンティセラス」
モササウルスのごはんと言えばアンモナイト。
このプラセンティセラスにはモササウルスの歯型と思しき穴が残されており、モササウルスに齧られたものと考えられていた。
ところが近年ではカサガイ類の付着痕だと言う見解が示され、有力視されているという!
近年っちゅーてもこの説が唱えられたのは1990年代、国立科学博物館の研究によるもの。
アンモナイトに開いた穴を詳しく調べると穴に僅かな段差が見られ、
モササウルスががぶっと噛みついた痕にしては奇妙であると言う指摘であったぞよ。

わたくしが幼少の頃、海の古生物と言えばネッシー人気も手伝って首長竜の独擅場だったものだが、
映画「ジュラシック・ワールド(2015)」以後は一変!
モササウルスが恐竜に匹敵か、それ以上の人気を獲得し、玩具売り場でもお馴染みの存在となってしまったぞよ!
今やモササウルスは古生物界のヒーロー怪獣に上り詰めている!

モササウルスの歯はほんのおみやげとして売られているのもポイント高いぞよね。
映画以後は随分高騰した感があるが、何なら今でも小さい奴は500円くらいでゲットできる。
たま〜にガチャガチャやくじのおまけにもなっているから身近な存在だ。

陸生動物よりも関節が増えた指骨。
しなやかに水をかく動作を可能とし、前ヒレを大きく動かす事が可能な上腕骨の構造と合わせて、
ボートのオールのような動きで水中で進行方向を変える事が出来たぞよ。

しなやかな動きのついた尾。
蛇との共通祖先から受け継いだ構造は左右に動かす事が出来た。
哺乳類である鯨類の尾は縦に動くのでシルエットは似ているが違いがあるぞよね!

ヘビやトカゲと共通する形質と言えば、翼状骨歯も上げられる。
上顎の歯が2列になっているもので、獲物を飲み込む際に押さえつけるような動きをしたと考えられるぞよ。
他の爬虫類同様、下顎は複数の骨で構成されており、口を開いた勢いで水流を発生させ、獲物を吸い込むように捕食したのだ。

モササウルスもやはり卵胎生。
腹部に胎児が残された化石も発見されている。
腹部の肋骨が退化傾向にある点も、卵胎生だった事を示唆しているぞよ。

「コモドオオトカゲ 全身骨格」
モササウルス類と系統的に近縁な現生動物として、オオトカゲ類のコモドオオトカゲが並ぶ。
体長3メートル、現生最大のオオトカゲで、発達した嗅覚は数キロ先の死骸の匂いすらかぎつけるというぞよ。
口内には毒を備え、大型哺乳類を鋭い歯で傷つけては、
相手が力尽きるまで何日も辛抱強く追跡し、事切れてから食うと言う。

ヘビのような毒牙ではなく、コモドオオトカゲは噛みつくと同時に歯の間にある管から毒を分泌する仕組みだ。
毒には血液の凝固を阻害する作用があり、じわじわと相手を弱らせるぞよ!

飼育下では比較的人間に慣れるともされるコモドオオトカゲ。
一方でおろかなにんげんどもを襲い、食った記録も残されているぞよ。

地上を闊歩する生きたドラゴン・・・!
太古の海を支配し、後期白亜紀の終わりに姿を消してしまったモササウルスと近縁とはロマンを感じる話ぞよね!

■第6章 最後の巨大肉食恐竜

後期白亜紀の末に姿を消してしまったのは首長竜やモササウルスだけではない。
地上からは多くの恐竜達も姿を消してしまったぞよ。
第6章では「最後の巨大肉食恐竜」と題し、それまで小型の捕食者でったコエルロサウルス類の中から登場した
大型のティラノサウルス類を特集している。
ティラノサウルス科は後期白亜紀の北米とアジアで巨大化進化を遂げた獣脚類で、
本来持っていた敏捷性と大きな脳による鋭敏な感覚に加え、
巨大化による超パワーまで兼ね備えるようになった最強の捕食者であった!

「アリオラムス 頭骨」
後期白亜紀、モンゴルのアリオラムスはそんなティラノサウルス科には珍しい細身で軽量なタイプ。
細長い頭骨が特徴的で、中国のキアンゾウサウルスと共に独自の系統を成すと考えられている。
巨大なタルボサウルスとは異なる小型で素早い獲物を狙う事で上手に棲み分けていたぞよ。

「タルボサウルス幼体 またはラプトレックス 頭骨」
前期白亜紀の原始的なティラノサウルス類の小型種「ラプトレックス」として記載された本種は、
後の分析でモンゴル産の後期白亜紀の化石である可能性が高まり、
タルボサウルスの幼体と言う見解が有力視されるようになった。
どうしてこんな変遷が起こったのか?
それはラプトレックスの化石が盗掘によって持ち出されたうえ、幾度かの転売を経て正確な産出状況の記録が失われてしまった為であるぞよ。
結果的に生息した時代や地域、系統関係が厳密に特定できなかったのだ。
虫でも恐竜でも、標本にはラベルが重要であると言う事ぞよね!

上野科博の「コンパス」にはタルボサウルス幼体から推定復元されたティラノサウルス幼体の骨格が展示されている。

「ティラノサウルス 頭骨」
ご存知最強王者、ティラノサウルス・レックスも頭骨だけ登場だ!
こいつは最早説明不要ぞよね!

「ティラノサウルス 歯骨」
ティラノサウルスのバナナ型の歯は成長に時間がかかったとされ、生え変わる周期は二年以上とされている
普通大型肉食恐竜は三か月強で歯が交換されたので、これは異例の長さであるぞよ。

「エドモントサウルス 皮膚痕」
ティラノサウルスは死肉食だったのではないか?と言われる事もあるが、
実際にティラノサウルスの歯型がついた鳥盤類恐竜らの化石は複数見つかっており、狩りをしていた事が判っている。

「エドモントサウルス 尾椎」
このエドモントサウルスの尾椎は病変によって二つの尾椎が繋がってしまっており、
折れたティラノサウルスの歯が埋もれたままになっていた。
つまり、歯が刺さったまま骨が治癒した痕跡であるぞよ。
この事から、ティラノサウルスは死んだエドモントサウルスを貪ったのではなく、生きたまま狩ろうとして逃げられた事が読み取れる。

「トロサウルス 左鱗状骨」
このトロサウルスも同様で、フリルを噛まれたがその後治癒した痕跡が見られる。
やはりティラノサウルスは鳥脚類や角竜類を生きたまま齧っていたと言う事だ!

「ナノティラヌス・ランセンシス 頭骨」
ティラノサウルスと同じ時代の後期白亜紀、同じ地域のララミディア大陸に生息した中型の肉食獣脚類にナノティラヌスがいる。
従来はティラノサウルスの若い個体と考えられたが、2025年の研究では全く別の恐竜・・・
しかも、同じティラノサウルス科ですらなかった事が示された!
この頭骨は2025年の研究において中心的な役割を果たした標本のレプリカぞよ。
全身の骨格がほぼ完全に残ったうえで、トリケラトプスと絡み合った状態で産出した事から、モンタナ決闘化石として注目された。
この個体の全長は6.35メートル、推定体重約700kg。
成体のティラノサウルスの1/10程の体重だが、推定によれば17〜22歳くらいの成体と判明し、ティラノサウルス幼体でない事が明らかとなったぞよ。

「ナノティラヌス・レーテウス 頭骨」
こちらは「ジェーン」の愛称で知られるナノティラヌス。
顔には同種間の闘争で付いたと思しき噛み跡が残されているぞよ。
全長6.5メートル、推定体重833kgでモンタナ決闘化石よりやや大柄。
しかし8〜14歳の亜成体と見られ、成熟したらより大型になったと考えられる。
2025年の研究でナノティラヌス属の新種とされた。
従来ティラノサウルスは向かうところ敵なしのララミディア最強恐竜と考えられたが、
ナノティラヌスがティラノサウルスと近縁でない別系統だったとすると、
特に若いティラノサウルスとは競合する天敵であった可能性があるぞよね!

従来はティラノサウルスの若い個体であると考えられてきたナノティラヌス。
2025年の研究で様々なティラノサウルスとの違いが発見され、別属である事が明らかになったとは大変な驚きであるぞよ!
近年のティラノサウルス研究を覆す大事件・・・ちば恐竜博を締めくくるのに、このナノティラヌス程相応しい捕食者はいまい!

恐竜研究は日進月歩、日々新たな発見により定説が覆され、更新されてゆく世界であるぞよ!
遥か太古の歴史が、未来に覆されるとは不思議な感じだが、それだけに奥深く面白い分野なのだ!
毎年夏休みになると各地で開催される恐竜展示会は、そんな古生物研究の最前線に触れる事の出来る素晴らしい機会なのです!

■第7章 さまざまなハンターたち

古生物展示はナノティラヌスで締めくくりとなるが、まだまだ続くぞ、「ハンター」特集!
第1企画展示室を飛び出し、第2企画展示室も会場となっている!

続く第7章は「さまざまなハンターたち」と題し、脊椎動物以外の身近な捕食者達を特集している。
小ぢんまりとした展示だが、「ちば恐竜博」のエピローグとして忘れずに見物しておこう!

身近で意外な捕食者に軟体動物の貝類がいるぞよ。
此処では他の貝類を捕食する巻貝たちが特集されていた。

タマガイ科の肉食性巻貝。
普段は砂や泥に潜っていて、餌となる貝類を見つけると軟体部で包み込み、長い吻から酸を分泌。
貝殻を溶かした後、ヤスリのように細かい歯の並ぶ歯舌を使って貝殻に穴をあけ、ストローで吸い込むように軟体部を食うぞよ。

アッキガイ科巻貝も同様の捕食行動をとるが、殻の隙間に吻を差し込み、毒を注入したりトゲで殻を壊したり、色々な技を持っている。

同じ個体でも成長段階や状況によって多様な捕食行動を取るぞよ。

コブシボラ科巻貝は砂泥底を這って移動し二枚貝を捕食する。
二枚貝の殻をこじ開ける時、コブシボラの殻口は欠けてしまい、成長に伴う修復後も傷として残るぞよ。

ホラガイ科巻貝は岩礁やサンゴ礁に生息し、ヒトデやウニ、ナマコなどを狙うと言う。

イモガイ科巻貝は砂や岩礁に潜み、小魚やゴカイ、他の貝類を待ち伏せする。
獲物がやってくると吻を伸ばし、歯舌を矢のように打ち込んで神経毒を注入、相手を麻痺させてはゆっくりと食すぞよ。

身近なハンターと言えば昆虫類はその筆頭である。
ここでは鎌のような前脚で獲物を狩るカマキリが特集されていた。
鎌を持つ昆虫はカマキリだけでなく、アミメカゲロウ目のカマキリモドキ類なども似たような武器を持つぞよ。

全く別のグループの動物が、共通の環境や機能に適応しそっくりな姿に進化する事を収斂進化と呼ぶとはお馴染みぞよね。

カマキリはこの日本でもごく身近な昆虫なので、おろかなにんげんどもも良く知っている事だろう。

節足動物には他にも様々なハンターが存在するぞよ。
中には変わった捕食行動を取るものも多い。

「ムツトゲイセキグモ」
ナゲナワグモは粘液球を付けた糸を振り回し蛾を捕らえるグループ。
国内ではこのムツトゲイセキグモとマメイタイセキグモの2種が知られているぞよ。

「オオジョロウグモ」
オオジョロウグモは国内最大種で、メスで5センチ、オスでは10センチにもなる。
網を張って時に鳥すら罠にかけるとされている。

「トゲハコビカワリハカリサソリ」
巨大なハサミで獲物を捕らえ、尾の毒針を刺して止めを刺すサソリなどは、見るからに凶悪なハンターだ!
もっとも、2000種知られるサソリのうち、おろかなにんげんどもを死に至らしめる可能性のあるものは25種程しか知られていない。

続いて苦手な人も多そうな多足類コーナー。
拡大模型と液浸標本が並ぶ。

「セスジアカムカデ 30倍拡大模型」
5〜6センチ程の大型ムカデだが、ここでは30倍拡大模型となって登場!
セスジアカムカデはお庭の影に普通にいるムカデだが、毒を持っているので噛まれるとぴりっと痛い。

「ペルビアンジャイアントオオムカデ」
南米の熱帯雨林に生息する世界最大のムカデ、ペルビアンジャイアントオオムカデは最大で40センチを超える事もあると言う。
ペットとしても親しまれており、コオロギは勿論、マウスも餌にされるが、生餌しか食わんのでバイオレンスにもグルメさんなのだ。

ラストは甲殻類コーナーだ!
会場を歩き疲れてお腹が空いてきたぞよよ〜!

「モンハナシャコ」
甲殻類最強ともされるシャコ類。
捕脚を瞬時に射出するシャコパンチで、どんな獲物も粉砕してしまうぞよ。

「アミメノコギリガザミ」
ノコギリガザミ類はハサミの凄まじいパワーで貝殻を粉砕し中身を食ってしまう。
そしてこいつはとても美味しいからおろかなにんげんどもに食われてしまうのだ。

「タスマニアオオガニ」
甲幅46センチにも達する巨大ガニ。
武器となるハサミは節足動物の中でも最大級の大きさを誇るぞよ。
そしてこいつも・・・美味しいのでおろかなにんげんどもに食べられてしまう・・・!
大きくなったのが運の尽きであるぞよよよよ・・・。

太古のハンターから現生のハンターまで、様々な捕食者を特集する「ちば恐竜博」、
ルースやウォーカーとの再会から、新たに登場したケラトサウルス骨格まで、800円とは思えぬ見所満載の特別展だったぞよね!
古生物を楽しく学んだ後は、ミュージアムショップでおみやげを見るのも博物館のお楽しみの一つ!
・・・なのだが、この千葉県立中央博物館のミュージアムショップと言えば、エントランスの端っこに小ぢんまりと商品が並ぶばかりで目ぼしいものが全然ない!
今度の限定グッズとしては、缶バッジくらいは並んでいた気もするが、
この手のオンデマンド商品にわたくしはとんと興味がないのでスルーぞよよよよ・・・。
一応、この7月からアニメも始まった「プラノサウルス」などの定番グッズは並んでいたし、
実物化石なんかもちょこっと取り扱っていた。
モササウルス類や首長竜類、竜脚類の歯化石なんかも並んでいたので、
興味のあるおろかなにんげんどもはショーケースの中も覗いて見ると良いだろう!

商売っ気のない千葉県立中央博物館であるが・・・なんとこの「ちば恐竜博」ちゃんと図録が出ているのは嬉しいじゃないか〜!
一冊千円、フルカラーの52ページで展示を概ね網羅する内容となっているぞよ!

白い表紙に赤い背表紙が目立っている。
やっぱり恐竜展示に来たら図録を買って帰らないと終われないぞよね〜!

中身は標本写真と共に恐竜くんの手掛けたイラスト・解説が掲載された本格的なもの。
「恐竜科学博2023」の図録ではウォーカーや首長竜の詳細な解説が漏れていたが、本書にはしっかり収録されており、
「恐竜科学博」図録を補完する内容ともなっているのも嬉しい。
本特別展にやってきたら是非とも入手したい一冊であるぞよ!
しかし、一部は会場パネルの記述の方が詳しい部分もあるので、気になるパネルは写真に残しておくと良いかもしれないぞよね。

それでは最後に千葉県立中央博物館の常設展や生態園を軽くご紹介しよう!
次ページへ続くぞよ!↓

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【「千葉県立中央博物館」常設展〜生態園プチレポートはこちら!】


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