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たとえそれが罪だとしても


　宵の夢守、十六夜家に伝わる秘術書・誘宵秘伝。
　この最後に記されし禁断の術を、ユカリはこれまでに二度試した。
　一度目は可愛がっていた猫を、そして二度目は不慮の事故により命を落とした最愛の妹を蘇らせる為に。
　それがやがていくつもの悲劇に繋がる事など想像もしないまま……。

　それから三年。
　人との関わりを断ち、屋敷の地下室で一人孤独に籠る日々を送っていたユカリのもとに一つの依頼が舞い込んでくる。
　一家惨殺事件唯一の生き残り、その少女の病んだ夢を祓って欲しい……と。

　宵の神・夜皇魔の孤独と嘆き。血塗られた邪法・反魂術。生ける屍、玖骸の正体とは……。
　怪獣綺譚シリーズ、異色の怪奇サスペンス。