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恐竜博2023 

レポート

 

▼恐竜博2023 レポート1

  •  ■国立科学博物館・特別展/今度の主役は「トゲトゲ」だ!

コンテンツ

1・いくぞ!恐竜博編 2・ズール編 3・ダブルティラノ編 4・ダブルラプトル編
5・おみやげコーナー編 6・海洋堂限定ガチャ編

■徹底レポート!いくぞ!!「恐竜博2023」!! 1ページ目・いくぞ!恐竜博編

いくぞ!「恐竜博2023」!!
ぽかぽか陽気が続く中、花粉飛散量はますます増量し、10年平均の1.5倍は跳梁すると発表されたこの春、
日本に上陸する巨大な影!
ナノサイズの花粉に負けず劣らずの熱量で、ビッグな恐竜達もやってくる!!
おろかなにんげんどもよ、総力を以って迎え撃てッ!!
いざ、上野の科博へ出陣ぞよッ!!


今回のレポートは4月公開の「ばらむツZ」の中でも特集しているので、そちらも合わせてご覧くださいぞよ!!

東京会場は我らが国立科学博物館!
会期は2023年3月14日〜6月18日(9時〜17時)となり、わたくしは2日目の15日朝9時から早速足を運んだぞよ!
「今度の主役はトゲトゲだ!」とコピーにある通り、
「攻・守」をテーマに攻めの肉食恐竜「ゴルゴサウルス・リブラトゥス」と
守りの草食恐竜「ズール・クルリヴァスタトル」が大きく取り上げられ、

両者の戦いを全身復元骨格で再現すると言うから見ものである!!
これは楽しみな企画展ぞよね!!

チケットはインターネットで購入でき、わたくしは公式の「ART PASS」で予約したぞよ。
他のサイトやコンビニなどでもチケット購入できるけど、別途日時予約が必要なのがやや複雑である。
「ART PASS」なら直前まで3回までの日時変更可能で便利なのだ。
入場の際、入口でQRチケットをスマホに表示する必要があるが、わたくしはスマホの事を全然信じていないので念の為印刷してもっていった。
備えあれば憂いなしなのだーっ!!

美しき鎧竜、全身の実物化石 日本初公開ッ!!
ポスターにもVS構図があしらわれ、さながら怪獣展のようである。
アンキロサウルスがメインをはる恐竜ものなんて、とても珍しいぞよね!!
「ジュラシックワールド サバイバルキャンプ」でもアンキロサウルスのバンピーがメイン級で登場したが、
近年研究が進んでいる事と合わせてブームなのかもしれない。

わくわくを胸に会場へ足を踏み入れると、「ズール」の背中を背景に「恐竜博」ロゴがあしらわれた壁が現れる!!
わたくしは朝9時から並んで入ったが、続々人がやってきて賑やかだった。
お、おろかなにんげんども・・・平日なのにお仕事はどうしたぞよ!?

「恐竜博」では影を使った演出がそこかしこにあり、入口ではズールのシルエットがとことこ歩いてゆくアニメが投影されていた。
このシルエットは会場のあちこちで見られたぞよ。
たぶんここから歩いていって、会場内をお散歩していると言う演出なのかもね。


会場は全5章構成となっており、
「第1章 装盾類の進化」、「第2章 鎧竜ズールのすべて」、「第3章 北半球における獣脚類の進化」、
「第4章 南半球における獣脚類の進化」、「第5章 絶滅の最新研究」と題して、
最新研究と骨格模型、実物化石を交えて恐竜を学べる作りとなっている。
特別展は再入場不可となっているが、エリア内にトイレもあるし、
水分補給可能なエリア(ただし自販機はない)もあるので長くいられるのは嬉しいぞよね!
この企画展と前後してマスクの着用は個人判断とする旨が政府から発表されたが、ま、花粉もひどいしマスクは付けて行った方が良いでしょう!
わたくしも花粉症なのでマスクしていったぞよ〜。

シルエットで描かれる進化の系統樹。
最初の恐竜が産まれたのは、この地上の大地が一つの超大陸・パンゲアだったとされる2億3000万年前の後期三畳紀。
恐竜はその進化の初期に竜盤類と鳥盤類に分岐したと考えられるが、三畳紀に鳥盤類の確実な化石は、実は見つかっていない。
しかし、2020年の研究で恐竜に近縁の爬虫類とされるアシリサウルスのようなシレサウルス類が、
実はのちの鳥盤類の基部となる恐竜なのではないかと言う説が提唱され、
三畳紀における鳥盤類のゴースト系統を埋める説として議論が白熱しているのだ。

恐竜の様な姿をしたアシリサウルス。
恐竜ではなく、共通の祖先から分岐した恐竜に近い生き物と考えられるが、
実は鳥盤類の恐竜なのでは?という新たな説が2020年に発表された。

四足歩行で歩いていたとされる。
エオドロマエウスは最初期の恐竜で、もっとも原始的な獣脚類である。
ほぼ完全な骨格が見つかっており、竜盤類とされる。

前期ジュラ紀に繁栄したヘテロドントサウルスだ!
小型の竜盤類で、3種類の特徴的な歯を持っていることから名づけられた。

これはスクテロサウルス。
長い尾と鎧の様な骨が特徴的で、最初期の装盾類であると考えられているぞよ。

この時はまだ二足歩行だが、やがてこの系統は四足歩行へ移行していったとされている。

後期三畳紀に生息したエオラプトル。
やはりもっとも原始的な恐竜の一つとされている。
照明で骨格の影が落ちて見え、う・・・美しいぞよ・・・っ!!


かつては獣脚類とされたが、現在は最初期の竜脚形類に分類されている。

関節した状態で発見されたスケリドサウルス。
非常に美しい姿で見つかったぞよ。

1859年にほぼ全身の骨格化石が発見された最初の恐竜がスケリドサウルスである。
恐竜研究の上でも非常に重要な存在なのだ。

プエルタサウルスの骨格イラストボード。
ここでもシルエットの演出が光るぞよね!
サイズは本物の58%の縮尺とのこと。


後期白亜紀に生息した巨大竜脚類で、会場には第二胴椎と第九頸椎とが展示されている。
イラストボードの色がついている箇所ぞよね。
この骨を見ただけで、実物がとても巨大な生き物だった事が伝わってくる。


恐竜の卵の特集。
モニターではCG映像が流れ、ここにもてくてく歩くズールのシルエットが投影されていた。

ファヴェオルーリサス卵科 / フジウーリサス卵科の卵殻
竜脚類の卵と考えられている。
巨体を持つ竜脚類は、自分で卵を抱いて温める事が出来なかった。
そこで温泉の地熱を利用して卵を温めていたのではないか?という説が考えられているみたいぞよ!
これは現在でも、ツカツクリ科という鳥類に見られる繁殖術なので、突飛な様で信ぴょう性があるのかもしれない。

典型的な竜脚類の卵とされるメガロウーリサス卵科。
恐竜の卵の化石は、それだけでは一体なんの卵だったのかまでわからない。
その為、卵自体に専用の学名がつく事になっている。

「メガロウーリサス」、「エロンガトゥーリサス」などは全て卵についた名前と言う事ぞよね。
恐竜の卵はこれまでに150種以上見つかっていると言うから、初代ポケモンに匹敵するバリエーションだ!

こちらは胚の化石で、オヴィラプトル科と言う事が判明している。
見ての通り中身の赤ちゃんがそのまま残っている貴重な資料だ。

鳥の様に頭を埋めており、まるでひよこちゃんのようだ!
やはり鳥は恐竜の仲間なのだ!!

会場を進んでいくと、いよいよ恐竜っぽいでっかいのが現れたぞよ!
ヘスペロサウルスの全身骨格だ!

発見当初はステゴサウルス属と思われたが、現在では別種と考えられている。
ステゴサウルス科の剣竜で、ステゴの親戚というワケぞよね。

背中のプレートはより大型の肉食恐竜への防御だった可能性が高い。
尻尾の先のトゲはとても頑丈で、これも防御に大いに役立ったはずぞよ。

この姿を見ると真っ先にステゴサウルスだ!と思っちゃうけど、実はその中には様々な種類が含まれているぞよね。
恐竜は奥深いのだ!

ノドサウルス科のアニマンタルクス。
アンキロサウルスのシルエットに似ている鎧竜だが、尻尾に棍棒を持たない種族だ。

尻尾に棍棒がついていない代わりに、ノドサウルス科は背中に棘が生えているものが多く、これもやはり防御に有効な進化なのだろう。

剣竜と鎧竜、どちらも防御に特化した姿に進化していった恐竜達。
本企画展のテーマにおける「守」の恐竜だ。


あ!
これってこないだニュースになっていたヤツぞよね!!
世界初、恐竜の喉の化石を発見!とある。
2023年2月に発表されたばかりの最新研究だ!

鎧竜ピナコサウルスの化石を研究し、コンピューター上で復元。
北海道大学総合博物館、アメリカ自然史博物館(AMNH)の共同研究チームが世界で初めて恐竜の呼吸・音声に関わる器官を明らかにした。
これによれば、ピナコサウルスと鳥類には多くの類似点が見られ、恐竜もまた鳥の様にコミュニケーションを取っていた可能性がある。
そしてそれは、映画の中の様な咆哮でなく、現代の鳥の様な発声に近かったようだ!
これは物凄い発見ぞよね!!

その隣には鎧竜・サイカニアの頭骨模型も展示されている。
こないだネトフリで「恐竜キング」のアニメを見たんだけど、サイカニアが結構大きく取り上げられており、珍しい気がしたぞよ。

これも鎧竜のエドモントニア。
白亜紀後期にアメリカ大陸に生息していた曲竜類の草食恐竜だ。

タラルルスの全身骨格。
頭頂骨にV字の盛り上がりがある点が固有の特徴とされる。

アンキロサウルス科はアジアと北米で見つかっており、大陸間で動物相に交流があったと考えられる。

尻尾の棍棒は、ほかの種と比べてやや小さめ。

ステゴサウルスの様な剣竜は背中にプレートを持ち、アンキロサウルスの様な鎧竜は体を鎧で包み、棍棒で武装している。
これらはケラチン質のウロコに骨成分を付与した皮骨であるが、現代ではアルマジロがやはり皮骨の鎧を纏っている。

ムツオビアルマジロちゃん。
なぜかフォークに乗っているのがおかしいぞよ。

アルマジロの中では丸まれない種族。

こちらはマタコミツオビアルマジロで、完全なボール状に変形する事が出来る。
皮が一緒にあるからわかるけど、骨だけ見るとアルマジロとは思えないぞよねぇ・・・。
現生生物でさえそうなのだから、恐竜が太古の昔にどんな姿をしていたのか、ほんとうのところは誰にも分らないのかもしれないぞよ・・・。

2ページ目「ズール編」へ続く→




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