本文へスキップ

〜ときてっとのホームページ〜

恐竜図鑑展2023 

レポート

 

▼特別展 恐竜図鑑 | 失われた世界の想像/創造 レポート4

  •  ■上野の森美術館・特別展/過去200年のパレオアートが世界から集結!

コンテンツ

1.恐竜誕生
黎明期の奇妙な怪物たち
2.古典的恐竜像の
確立と大衆化
3.日本の恐竜受容史 4.科学的知見による
イメージの再構築
/おみやげコーナー
■徹底レポート! 「特別展 恐竜図鑑 | 失われた世界の想像/創造」・4〜科学的知見によるイメージの再構築〜 / おみやげコーナー

200年に渡る恐竜復元の歴史を辿る本展覧会もいよいよ最後のテーマ。
「科学的知見によるイメージの再構築」により、我々は現代へと帰還を果たす事となるぞよ!

1960〜70年代にかけて大きく進歩した恐竜研究。
デイノニクス骨格を研究した古生物学者、ジョン・オストロムによって、恐竜が鈍重な変温動物でなく、活発に活動する恒温動物である事がわかり、
従来の恐竜像は覆される事となった。
この変革は「恐竜ルネサンス」と呼ばれ、映画「ジュラシック・パーク」に取り入れられると、人々の間にこれまで以上に広く浸透していったのだ。

ウィリアム・スタウト
「影―アラモサウルスの群れの頭上を飛ぶケツァルコアトルス」
1980
レコードジャケット、映画ポスターなど幅広いジャンルで知られるウィリアム・スタウト。

ウィリアム・スタウト
「沼地での殺害―クリトサウルスを襲うフォボスクス」
1980
コミック的な表現が親しみやすいぞよ。

ウィリアム・スタウト
「ガリミムス」
1995
こちらは映画「ジュラシック・パーク」のガリミムスだ!


マーク・ハレット
「ディプロドクスの群れ」
1991
ハレットはアメリカの古生物アーティスト。
科学に基づいた古生物学的イラストについて、
「パレオアート」という用語を作ったのもこの作家である。
本展覧会でも、恐竜絵画をパレオアートと呼んでいるぞよね!

マーク・ハレット
「縄張り争い」
1986

ダグラス・ヘンダーソン
「首長竜とサメ」
1989
現代のパレオアートを代表する作家のひとり。
古生物そのものでなく、当時の風景と共に恐竜を描き出す事が多く、芸術的な作風が人気ぞよ。

ダグラス・ヘンダーソン
「隕石衝突」
1989

ダグラス・ヘンダーソン
「アルバートサウルス」
1990

ダグラス・ヘンダーソン
「ティラノサウルス」
1992
この様に、時にシルエットだけで恐竜を表現する事もしばしば。

ダグラス・ヘンダーソン
「マイアサウラの営巣地」
1990

ダグラス・ヘンダーソン
「クリトサウルスとガー」
1990
これなんて足だけだ!
奥行きの感じられる画風で、恐竜のみならず太古の大自然を表現している。

ダグラス・ヘンダーソン
「アルバートサウルス」
1990

ルイス・V・レイ
「カルノタウルス・サストレイ」
1995
日本で流通していた恐竜図鑑の挿絵にも見られたルイス・V.レイの一枚。

グレゴリー・ポール
「ヤンチュアノサウルス」
1986
1970年代に新しい恐竜像を開拓する一助となったイラストレーターの一人。
古生物学の正式な学位はもっていないものの、多くの探検に参加し、独自の解釈を科学論文に発表している。
あの「ジュラシック・パーク」に登場するヴェロキラプトルが、ラプトルでなくデイノニクスをモデルにしている事は有名だが、
これはヴェロキラプトルがデイノニクスのシノニムであるとする、ポールの論文を根拠としている・・・が!
皆さんもご存知の通りこの説は現在では否定されており、ヴェロキラプトルの誤ったイメージ像が一般に根付く原因ともなってしまったとも言える。
日本で玩具が出る時も、ラプトルはだいたいジュラパの姿で立体化されてしまう呪いにかかっているぞよよよよ・・・。

グレゴリー・ポール
「シチパチとサウロルニトイデス」
1989

小田隆
「追跡1」
2000-01
日本の古生物復元画家・小田隆氏の手による作品。
「クジラの進化」など、科学絵本のイラストなどでも有名ぞよ。

小田隆
「饗宴」
2000-01

撮影禁止でしたが、手前にはスティーブン・ツェルカスの手によるブロンズ像、
「3頭のデイノニクス」、「カルノタウルス」が展示されていました。

小田隆
「アンハングエラ」
2008

小田隆
「白亜紀の情景―北アメリカ」
2007-08

雄々しくも繊細なタッチで描かれた恐竜達。
本展覧会の図録には小田隆氏のコラムも載っているぞよ。

小田隆 2012〜13

小田隆
「篠山層群産動植物の生態環境復元画」
2014

このエリアが本展覧会の最後となっている。

徳川広和
「シノサウロプテリクス」
2022

古生物復元模型作家・徳川広和氏の作品。

徳川広和
「タンバティタニス・アミキィアエ」 2013
「篠山層群ティラノサウルス上科」 2015

会場の様子。
わたくしは平日の朝一番に行きました。
大雨による水害が騒がれたあとの、不意の晴れ間だった為に、平日にしては街に人が多かった気がするぞよ。
この日は太陽が燦々と降り注ぐ心地良い一日で、絶好の美術館日和であった事は幸運であった。

マイケル・ターシック
「ダスプレトサウルス・トロスス」 1993
「スティラコサウルス」 1994
ターシックは「ジュラシックパーク」のT-Rexを制作した事でも有名ぞよね。


どちらもインディアナポリス子供博物館からやってきた立派なブロンズ像だ。

ショーン・マーサ
「獲物にありついたアロサウルス」
1995

ショーン・マーサ
「ホースシュー・キャニオンでの遭遇」
1997

ジョン・ビンドン
「嵐の最前線」
1996

展覧エリアを抜けると、ラストには記念写真コーナー!
恐竜フィギュアでお馴染みの荒木一成氏&フェバリットによる、
水晶宮に展示されたイグアノドンの彫刻730%スケール模型が登場!
一緒に記念撮影できちゃうぞよ!

今回おみやげにこの初期イグアノドンのマスコットなんかがあると嬉しかったんですけどね〜。
恐竜博と比べると、こちらは美術展示と言う事で、その辺もちょっと地味だったぞよね。

入口でこっちは恐竜博じゃありません!恐竜図鑑展です!!ってアナウンスしているのが笑いを誘う展示だったぞよ。

しかし、ここまで詳細にお伝えした通り、かなり見所が多く、恐竜を題材として人類の文化・歴史を辿るような内容だったこともあり、
ある意味、恐竜そのものに興味のない人でも入口として楽しめる展覧会だったんじゃないぞよかな?
恐竜博2023と合わせる事で恐竜研究の今昔を体験できる催しとなっており、同時期の開催は大変に意義深いものであると感じたぞよ。

ちなみに出口が入口と繋がっていて、またはじめからぐるっと見て回る事も出来ちゃう。
まさに恐竜無限ループ!
おろかなにんげんども・・・この引力から逃れる事はできるか!?

そして出口へ歩くと物販コーナーなわけです。
この誘導がね・・・毎度ニクイぞよね!!
しかし、恐竜博と違ってこちらは子供の喜ぶような限定玩具は売っていない。
物販内で購入できるフェバリットの古生物ソフビは、外でも買えるものばかりである。
この展覧会に来てお土産に買うものはただ一つぞよ!

それがこの「展覧会公式図録」だぁぁぁぁぁっ!!
脅威の全264ページ完全保存版!!
全出品作品をカラーで網羅しているから、これさえ持ち帰ればおうちがいつでも「恐竜図鑑展」ぞよ!
お値段お買い得の3000円(税込)・・・表紙は「ドゥリア・アンティクィオル」の箔押しとなっており、とても格好良い!!

白状しよう・・・わたくしははじめ、恐竜図鑑展なんて化石もなんにも来ないんだし、いかなくてもいいだろと考えていたのである。
しかし、図録!
箔押し表紙の図録があまりにも格好良かった・・・これが欲しくて上野の森美術館へと足を運んだのだ!!
結果が大満足だったことは、この徹底レポートを最後まで読んだおろかなにんげんどもにもしかと伝わった事でしょう・・・。
え?
図録が欲しいけど会場が遠いから行けなくて残念だって?
おろかなにんげんどもぉぉぉぉぉっ!!
この展覧会を企画した徳の高い文化的人々は、心優しいからそんな君達の為に通販を用意してくれたと言う!!
以下のサイトからポチれるので、心置きなくポチってほしい。
産経ID
蔦屋書店オンライン
MARUYODO
この図録があれば、君の本棚も恐竜図鑑展へ早変わりぞよ!!
早くも売り切れが見られるので、入荷状況などよくお確かめの上、お早めに購入する事をおすすめするぞよ。

書籍なので中身は写せないが、雰囲気はこんな感じぞよ。

美しい恐竜画が沢山載っている決定版。
これはぜひ入手していただきたいものです。

ほか、展示作品のポストカードも販売されていました。
メインビジュアルの「ドゥリア・アンティクィオル」、これは記念におすすめです。

ナイトの絵葉書も、

2枚買っちゃった。
物販では同じコーナーで展示用のフレームも販売されており商売上手だったぞよ。
わたくしはぜひブリアンのディメトロドンやプレシオサウルスが欲しかったのだが、売っていなかった・・・。
人気で売り切れてしまったのか、はじめからラインナップになかったのか、不思議ぞよ。

こちらは本展覧会の限定グッズ、フランスの大人気絵本「リサとガスパール」が、恐竜画とコラボしたと言うもの。
トンチキディプロドクスの上で2匹が遊んでいるポストカードぞよ。
他にトートバックやポーチ、キャンバスアートがありました。

普通のポストカードが150円、
コラボ版が220円とお手頃なおみやげとなっている。

ほか、入口で配られていたジュニアガイド。
イグアノドン3きょうだいのイグちゃん、アノちゃん、ドンちゃんは、本展覧会のイメージキャラクターとなっている。

入口では目録も配られていました。
ひとまずこれがあれば、家に帰ってから作品の詳細を調べる事ができるから、ぜひ貰ってかえるぞよ。

フライヤー。
こうしてみると昔の恐竜画もなんだかオシャレぞよね。

太古の神秘と人々の想像力が織り成す時間遡航から帰還を遂げたわたくしを迎えたのは、
まるでブリアンの描くような淡い青空であった・・・。
心を豊かにしてくれる「恐竜図鑑展」は、夏休みまで開催中!
恐竜と古生物の新たな楽しみ方として、ぜひおすすめするぞよ!
この夏も・・・恐竜が熱いッ!!

■一緒に読みたいイベントレポート

【恐竜博2023】





■TOPへ