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オダイバ恐竜博覧会2024 

レポート

 

▼巨大スピノサウルス襲来! オダイバ恐竜博覧会2024完全攻略!!

  •  ■第3会場

コンテンツ

 
 
第1会場
ティラノロボット編
第2会場
福井恐竜編
第3会場
スピノロボット編
会場外
ガチャピン編
限定グッズ
おみやげコーナー編
■第3会場〜スピノロボット編〜

続く第3会場がいよいよ本展覧会最後のメインエリア・・・!
第2会場を出て通路を行けば・・・おっと、こいつはめざましテレビのマスコットキャラクター、その名もめざましくんではないか・・・!
わたくしも社会生活を営んでいた頃はテレビでこやつを目にしたことがあったが、
人間関係の一切を断ちストイックなひきこもり生活を始めてからはとんとテレビと言うものは見なくなった。
情報がインターネットの時代となって久しいが、未だめざましくんは現役であったか・・・!

22Fを脱出し階段やエスカレーターを駆使して「はちたま」へ向かう。
はちたまとは何か。
フジテレビ本社ビル球体展望室 「はちたま」・・・即ちフジテレビ本社屋にくっついている銀色の丸いアレの事だ。
なんとあの丸の中で恐竜展示をやるのである・・・!
わたくしはこの階段をのぼりながら、まさか丸の中に恐竜がいるとは思わずその事に全然気づいていなかった。
なぜなら建物の中からは自分がどこにいるのか見えないからだ。
はちたまにたどり着き、そういやこの望遠鏡はなんだ・・・?とその時初めて自分が丸の中にいる事に気づいたのだ。
はぁ・・・はぁ・・・。
それにしても階段を上るのは疲れるぞよ。

はちたまはビルの25階、地上約100メートルに位置すると言う。
おろかなにんげんどもはこのような巨大な建造物をよくもまぁ作れるものだ・・・きっといずれ大地震が来て丸がころっと転げ落ちるのだろう・・・
スカイツリーとかも折れる。
わたくしはここに予言するッ!!
そして遂にはちたまにたどり着いたわたくしが目にした光景がこれだ・・・っ!!

第3会場のテーマは「王者の部屋」ッ!!
球体展望室はちたまの中央に、本展覧会最大の目玉であるライフサイズのスピノサウルスロボットが浮かんでいるではないかッ!!

こちらは世界初公開!
正真正銘、本企画展の為に新造された新たなココロ・ロボットである!!

唸りを上げて吼えるスピノサウルスッ!!
株式会社ココロが本展覧会の為に新造したスピノサウルスは全長約15メートルの1/1ライフサイズ!
泳いでいる姿を躍動感のあるポーズで再現し、スピノサウルスの魅力を雄々しくも優雅に再現・・・ッ!
今、令和のフジテレビ本社・はちたまはスピノサウルスによって制圧されたッ!!
まさに王者の部屋に相応しい圧倒的存在感ぞよっ!!

映画「ジュラシック・パーク3」で堂々登場し、あのT-rexをも上回る凶悪パワーを見せつけたスピノサウルス。
映画の中では二足歩行で水陸を駆けたが、現代では解釈が移ろい四足歩行。
そして大きな変化としては尾がイモリのような形になった事があげられる。
このスピノロボは当然、最新学説に基づいた四足イモリ尾の姿だ!!

スピノサウルスは後期白亜紀、北アフリカはモロッコに生息した竜盤類獣脚類恐竜だ!
スピノサウルスの生態については諸説あり、詳しい事は謎に包まれているのだが・・・
2020年のごく最近の研究によれば、スピノサウルスの尾はイモリのような鰭状になっており、
これが遊泳に適した形状だと言うのである。
この事から、スピノサウルスは生活の大半を水中で過ごしたと考えられるようになりつつあるが・・・この説には反対意見も根強い。
まだまだ研究の余地アリといったところだろうか・・・!
このロボットは半水生だったとする説を元に、水中で泳ぐ姿を再現したものとなる。

スピノサウルスは映画の影響で玩具でも定番ラインナップだし、ティラノサウルスやヴェロキラプトルに次いで人気の高い獣脚類恐竜だ。
その割にわたくしはスピノについてあまり詳しい事を知らないな〜と思うのは、近年の恐竜博などの学術的展示にスピノがやってこず、
詳細な研究の載った図録が発売されない事が理由である。
だから本展覧会の目玉がスピノロボだと聞いてわたくしは最新スピノの載った図録が手に入る事を楽しみにしていたのだが・・・、
なんと本展覧会、前述したとおり図録ないんですね〜・・・薄いペラペラのパンフすらないという・・・。
しかもスピノのパネルもあんまりないし・・・なんだか良くわからない恐竜が目玉とは・・・
まさに化石から生態を想像するしかない恐竜研究を象徴するようではないかっ!!

全長は最大で14メートル以上に達したとも言われる最大級の獣脚類・スピノサウルス。
円錐形の歯や細長い口先などの特徴は、現在のワニ・・・特に魚食傾向の強いガビアルなどによく似ているとされている。
この事から、一般的な肉食恐竜とは異なる、水中での狩りに適応した進化である事が推測できるぞよね。

鼻の穴が口先でなく上顎の中程にある点、目の穴が後方の上端付近によっている点などもスピノサウルスの特徴だ。
最大のポイントとしては、胴椎(背骨)の突起が極端に伸びている事。
これは生体においては帆のようになっていたと考えられるが・・・果たして何に使う部位だったのかはよくわかっていないぞよ。

この1/1スピノサウルスロボはそのような骨格の特徴を肉付けしたリアルな仕上がりとなっていますが・・・
わたくしが不思議だったのは、地上100メートルに全長15メートルものロボットをどうやって運んでくるのか?という点。
これは実物をじっくり見物するとすぐに理解された・・・!
おろかなにんげんども、おわかりぞよか!?

一見するとリアルな生物ロボットに見えるが・・・実はロボット部分は首から上だけなのだ!
よく目を凝らせば、首の付け根から後ろが別の素材で出来ている事に気付けるはずだ!
そう、なんとこのスピノサウルス・・・体はバルーンで出来ているんですね〜!
それだから天井から安全に吊って、浮遊ポーズで展示できると言うワケだ!

これはよく考えたものぞ!
展示スペースがない時は首だけ飾る事も出来るし、使わないときは胴体から空気を抜いて畳んで倉庫にしまっておくことも出来る!
バルーンと言って侮るなかれ、立体感のある造形に表皮のディテールも美しく、なんと言っても巨体の迫力よな!
頭部だけとは言え動いて吼えるとホンモノさながらだから面白い!

ティラノサウルスロボやフクイベナートルロボ同様、頭部が活き活きと動き、特に目元の動きで感情すら表現しているように思えるのが物凄い。
このスピノサウルスには動き、サウンドの他にもう一つギミックがあり、なんと時折鼻からブレスを吐き出すのだ!
突然の空気圧に、ちびっ子などは怯えて後退る程だった!!

天上間近まで釣り上げられた尻尾の下は潜り抜ける事も出来る!
おっと、お尻に見えるのは・・・肛門・・・?
実にリアルな塩梅だ。

こんなに立派なものを作ったのだから、きっとこれから様々な会場に出張する事だろう!
このスピノロボは第1会場のティラノロボと合わせて、これからの恐竜イベントの目玉になるかもしれないぞよね!

バルーンとは思えぬ動きのある造形。
この日は展望窓から差し込む青空の光を受けて、さながら海中にいるかの趣を見せた。

このオダイバ恐竜博覧会・・・裏ワザと言うのではないが、第1、2会場を飛ばしていきなりこの第3会場へ遊びに来る事も勿論できる。
もし人の少ない展望室に入り浸りたいなら、開場の10時にいきなりこの第3会場へ駆け込むのも一つの手だろう!
もちろん、そのまま第2会場へ続けて行く事も出来るし、第1会場でチケットを見せれば入場できるから、各エリアを逆回りもできますよ。

ワルそ〜なスピノサウルスだ!
緑の瞳はやはり「ジュラパ」を思わせるぞよね!
心無し体色や模様も似るようだ。

スピノサウルスはもともと、最初に発見された標本が第二次世界大戦期の空襲で失われてしまった為、
全身像がすっかりよくわからなくなってしまったと言う歴史がある。
その後新たな化石が発見され、前述の尾の形状のように、シルエットがはっきりしつつあるが・・・
独特の姿をしている為に、その生態については未だ様々な議論が尽きないのである。

したがってこの半水生の姿も正確かどうかはわからない。
恐竜研究は日進月歩、昨日の学説が今日には覆されているかもしれないのだ・・・!
スピノサウルスの姿がこれからまた変化しても、何ら驚きはないのである。

鋭く開かれたワニのような口。
スピノがこのようなワニ顔に至るまでにも変遷があったが後述する。

特徴的な帆は節ごとにエアーが入っていて立体的ぞよ。

精悍な顔つき。
顎下なんかのディテールもワニを参考にしているようだ。

目元に注目・・・!

このように細められると・・・さながら生きているかのよう!
ココロのロボットは独自のエアサーボシステムを搭載しており、つまり空気の圧縮で力を伝達し、ロボットを制御しているのだ。
これが機構のスリム化にも繋がり、リアルな造形を損ねず滑らかな仕草を実現させているのである。

この第3会場にいるのは勿論ロボットばかりではない・・・!
恐竜の全身骨格模型も合わせて展示されているぞよ・・・!!

こちらは「バリオニクス・ワルケリ」
前期白亜紀の獣脚類、スピノサウルス科の大型肉食恐竜で、全長は約10メートルにも達する!
映画「ジュラシック・ワールド」にも登場し、アニア玩具にもなっていたからお馴染みぞよね!?
この恐竜はスピノサウルスの謎を紐解くうえで重要な存在でもあるのだ!

バリオニクスはイギリスやスペイン、ポルトガルなどで見つかっており、
歯や顎がワニに似ている事から、主に魚食と考えられる。
事実、お腹の部分から消化されかけた魚のウロコも見つかっているぞよ。
しかし完全な魚食ではなかったようで、イグアノドンの骨も見つかっている事から、稀に他の恐竜を襲って食ってもいたらしい。

スピノサウルス科は大きくバリオニクス亜科とスピノサウルス亜科に分けられる。
バリオニクス亜科にはバリオニクスとスコミムスらが分類、
スピノサウルス亜科にはスピノサウルスやシギルマッササウルス、イリタトルなどなどが分類される。
バリオニクスとスピノサウルスは系統としては異なる進化を遂げたが、同じスピノサウルス科のなかで分岐した親戚なのだ。

標本消失も手伝って長らく謎の存在であったスピノサウルスの復元図は、他の恐竜同様幾度も変遷してきた歴史がある。
1912年の発見当初は尾を引きずる二足歩行の立ちポーズで描かれる事の多かったスピノサウルスだが、
同時に背中に帆のある恐竜と言う事で、20世紀半ばまではディメトロドンのような四足歩行で描かれるパターンもあったぞよ。
1970年代になると近縁のバリオニクスが発見された事で研究が進み、四足歩行は一時的なものと考えられるようになり、
1998年にバリオニクス亜科のスコミムスが記載されると、これがワニ顔だった為にスピノサウルスもワニ顔に改められた。
それまでスピノサウルスは、鼻先の丸いゴジラ怪獣のような顔で描かれていたのである・・・!
2001年にワニ顔の二足スピノが映画「ジュラシック・パーク3」に登場し、遂にスタンダードなイメージがおろかなにんげんどもに浸透。
その後も様々な説が飛び出て、現在の四足半水生イモリ尾スピノの姿へと繋がってゆくワケだ・・・!
恐竜化石は、全身すっかり見つかる事は稀の為、復元を近縁種に頼る事はままあるというワケなのです。

「タラルルス・プリカトスピネウス」
後期白亜紀、モンゴルゴビ砂漠に生息した鎧竜類。
中型のアンキロサウルス科で、これまでに複数個体の化石が発見されている。
肋骨は強く湾曲し、生きていた時は樽上の胴体を形作っていたとされる。
首から尾の背中側は骨質のトゲやコブで覆われ、尻尾の先には棍棒がついていたようだ。

「デンバーサウルスの一種」
後期白亜紀、アメリカ合衆国ワイオミング州に生息したノドサウルス科の鎧竜類。
ノドサウルスは尾に棍棒を持たないタイプの鎧竜ぞよ。
アンキロサウルス科が棍棒を振り回して武器に使ったのに対し、ノドサウルスは体を固めて身を守っていたとされる。
また、両肩には大きなスパイク状の突起を持ち、これも防具かなにかだったかもしれないぞよね。
前肢が短く後肢が長いことから、頭の位置が低くなり、背丈の低い植物を食べていた証拠とされる。

前年の「恐竜博2023」は鎧竜アンキロサウルスのズールがメインを張った。

デンバーサウルス(デンヴァ―サウルス)やタラルルスも展示会でお馴染みの顔ぶれぞよ。

そしてな、な、なんと・・・!
この第3会場にはスピノサウルスの実物を含む化石もやってきている!!
東京でスピノサウルスを見物できるのは稀な事ぞ・・・!
全身骨格はないものの、本展覧会の大きな目玉と言えるだろう!!

こちらはスピノサウルスの頭骨復元模型。
ワニのようなシルエットの口に、鋭い円錐状の歯が生えている。
この歯は獲物と思しき古生物の化石と共に見つかる事も多い。
恐らく歯の生え変わる速度が速かったのかもしれないぞよ。
夥しく見つかる為か、スピノサウルス科の歯はおみやげ屋さんで売っている事も多いぞよね。
日本でも群馬県からスピノサウルス科の歯化石が産出している。

ティラノサウルスと比べると、正面から見た時に実にほっそりとしている事が判る。
食性の違いが表れているぞよ。

「ジュラシック・ワールド」の映画には登場しなかったので、近年はテリジノサウルスかギガノトサウルス辺りに人気を攫われた感もあるが・・・、
実はネットフリックスのアニメ版「サバイバル・キャンプ」にジュラパ3の個体が登場しており、サーベルタイガーを食ったりと活躍を見せている!!
アニメ版のラストでスピノはカルノタウルスらと共に秘密の島でひっそり暮らす事になったので、映画に出ない理由付けもされていたぞよ。

そして「スピノサウルスの一種(胴椎)」のこちらは複製。
スピノサウルスの帆を形作っている骨がこの胴椎だ。
スピノの帆が何に使われていたのか、本当の所は定かでない。
初めはやはり体温調節の機能を持っていたのではないか?と考えられた事もあったが、
第1会場で見られたステゴサウルスの背板のように、血管の跡が見られない事から、体温調節説は否定されているようだ。
もしかしたら泳ぐときに水中で安定する機能を持っていたとか、様々考えられているみたいぞよね。

「スピノサウルス歯骨」
そしてなんと・・・この会場にはスピノサウルスの実物化石もやってきている!

「スピノサウルス(前上顎骨・上顎骨・鼻骨)」
こちらはなんと個人所有のものを特別展示すると言うから太っ腹だ。

「スピノサウルス(前上顎骨)」
なんでもこれまで未公開だった秘密の宝物と言う事である・・・。

「スピノサウルス(歯骨)」
この実物化石らを見物に来るだけでも、本展覧会は価値のあるものだと言えるだろう・・・!!

さて・・・いよいよ「オダイバ恐竜博覧会」の展示物も終わりが見えてきた・・・。
最後に恐竜頭骨シリーズを眺めてレポートを終えるとしようじゃないか〜。
こちらは「スティラコサウルス・アルバーテンシス」の複製頭骨。
後期白亜紀のカナダに住まった角竜類ぞよ。
フリルの派手なセントロサウルス亜科の中でも一際長い突起がオシャレなケラトプス科だ。

「ゼノケラトプス・フォレモステンシス」の複製頭骨。
カナダアルバータ州で見つかった後期白亜紀の角竜類。
シノケラトプスやアケロウサウルスと近縁なセントロサウルス亜科の角竜ぞよ。
特徴的なフリル突起に、鼻の上のコブがチャームポイントなのだ。

「トリケラトプス・ホリドゥス」複製頭骨。
お馴染みなので説明不要だ・・・!
ん?
第1会場では「ホリダス」表記じゃなかったか?
まぁ細かい事はどうでも良いだろう!!
トリケラトプスの二大分類については「恐竜科学博2023」レポートや「アニア」レビューなどを参照のことぞ。

ラストは恐竜界の王者!
「ティラノサウルス・レックス」複製頭骨で〆となる・・・!
こちらも散々レポートや玩具レビューで解説しているので説明不要ぞよね!
恐竜界のヒーロー(ヒロイン?)も今回ばかりはスピノに主役の座を譲り、
巨大ロボットがいるばかりで全身骨格はなく、頭骨だけの出張となったようだ!
わたくしも当然ティラノは一番に好きな恐竜だが・・・いつもどこでも全身骨格を見られるので飽きちゃったと言うのは勿論ある!
やはりたまには別な恐竜の全身骨格がばばーんと展示されていて欲しいものだ・・・。
今回の展覧会はスピノサウルスの巨大ロボットが目玉で、全身骨格が無かった事がやや残念ですが、
福井の恐竜が一堂に会するなど、見所満載なものとなっていた事が、
本レポートを通じておろかなにんげんどもの皆さんのトリケラトプスのごときほんの小さな脳ミソにもご理解いただけた事でしょう・・・!!

そしておろかなにんげぇん・・・忘れているぞよね?
この第3会場がフジテレビの例の玉の中だと言う事を・・・!!
ちょっと外に目を向ければ、レインボーブリッジに自由の女神像、水上を走るお船も見られて楽しいもんだ。
朝から強風に吹かれた事は参ったが、天から眺める景色のなんと穏やかなことよ・・・。
散々恐竜を見物したのにまだまだ日も高い。
メインの展示を満足に見終えたあとも、実は本展覧会のチケットで見られるエリアがまだ残されているぞよ・・・!
よーし、デザートに足を運んでみようじゃないかッ!!
おろかなにんげんどもよ、わたくしに続けッ!!


【会場外レポートへつづく!】


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