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恐竜科学博2023 

レポート

 

▼恐竜科学博徹底レポート!

  •  ■恐竜科学博2023年7月の詳細レポ

コンテンツ

 
:DinoScience 恐竜科学博 2023@TOKYO MIDTOWN
 
その1
ゴルゴサウルス編
その2
トリケラトプス幼体の旅編
その3
モササウルス編
その4
レインVSスタン編
 その5
おみやげコーナー編
 
 

■「恐竜科学博」再び!!ゆくぞ、夏休み徹底レポートッ!! その1〜ゴルゴサウルス編〜

夏休みシーズン本格到来ッ!!
連日の猛暑により、融点50度前後のアスファルトまで溶け出す始末・・・おろかなにんげんども、生きているかッ!?
わたくしはなんとか生きている・・・ッ!!
そんな生命の危機すら脅かされるこの夏休み、あの「恐竜科学博」がリピート開催されると言うじゃないかッ!!
恐竜博2023」、「恐竜図鑑展」ときて、今年3度目の大型恐竜イベント、これは勇んでゆくしかないっ!!

今回のレポートは無料まんが「ばらむツZ4巻」の中でも取り上げているので、そちらも合わせてお楽しみくださいぞよ!!


やってきたぞ!「DinoScience 恐竜科学博 2023」!!
場所は六本木駅から地下直結の「東京ミッドタウン・ホール」!
会期は2023年7月21日〜9月12日までの夏休みいっぱい!!
わたくしは早速、初回の土日を避けた翌月曜日の朝から元気いっぱいで出かけて行ったぞよ!!
何を隠そうこのわたくし、2021年夏の同展示会へは行かなかった!
なぜかと言いますと、コロナ真っ最中だったんですね〜・・・今にして思えばどうして行かなかったのか不思議でもあるのだが、
ひきこもりわたくし、コロナと言う「理由」があったが為に、出不精に拍車がかかっていたのである。
それだけに今回のリピート開催はまたとない機会と喜んだ。
ちなみに「恐竜科学博」、2021年はリアル・オンライン合わせて約20万人の動員を記録したそうです。

入口には関係者のサインが入ったポスターが飾られていたぞよ。
さかなクンの恐竜版「恐竜くん」としての活動で知られるパレオアーティスト(古生物イラストレーター)で
サイエンスコミュニケーターの田中真士氏が企画・監修を務め、
ソニーグループ主催、ヒューストン自然科学博物館協力のもとに開催された本企画展は、
白亜紀後期、現在の北アメリカ大陸西部に存在していた失われた大陸「ララミディア」を舞台に、
多彩な骨格標本と最新技術を駆使し、科学的視点から多様な生態系と恐竜の姿に迫る!というもので、
単なる学術展示でなく、音や光、映像によって演出されるドラマチックな展覧会となっているぞよ。

一般チケットは当日券平日(大人3000円/中高生2200円/子供1600円)、
休日(大人3300円/中高生2500円/子供1800円)となっていますが、
わたくしは前売りの特別企画チケットを購入していたので、それを持って出かけたぞよ。
これはなんと、特典としてほんもののトリケラトプスの化石が貰えるという夢のようなチケットで、
わくわくして入場すると、入口の窓口で早速化石のプレゼントがあった!!

てっきり出口か売店で引き換えるものと思ったから、真っ先に貰えるなんて驚きぞよ!

この日は1日、トリケラトプスの化石をポケットにしまって展示を鑑賞する事となり、夏休みの楽しい思い出となったのだが、その化石は後程詳しく紹介しよう!
ちなみに「トリケラトプス実物化石(大)チケット」が30枚限定で5800円(中高生5000円/子供4400円)
「実物化石(中)」が525枚限定で4800円(4000円/3400円)、
さらに「エドモントサウルス実物化石(中)」というのもあり、345枚限定でこちらは4300円(3500円/2900円)でした。
わたくしはこの中の「トリケラトプス(中)」を貰ったぞよ。
全て平日限定チケットで、夏休み前に完売となっています。

それではいよいよ会場へ足を踏み入れよう!
今回も写真多数掲載で徹底レポートしてゆくから、これから行くと言う人は斜め読み、
もう行ってきたと言う人は思い出を振り返るつもりでじっくり読んで欲しいぞよね!
ゲートを入ってすぐ、
「プロローグ〜変わり続ける地球と生命〜」
と題するエリアで本展示回のプロローグ映像が上映されている。
約45億年前に地球が誕生し、やがて生命が発生すると多様な生態系が広がっていった。
およそ2億5千万年前、地殻変動により超大陸パンゲアが出現。
地球環境の激変は大量絶滅を齎したが、一方で爬虫類が跳梁、これが恐竜であった。
時を経てパンゲア大陸は再び分裂、分断された地上の大陸は、変化に富んだ様々な種を生み出す。
時は流れ、白亜紀後期。
このうちの一つ・・・ララミディア大陸が、本企画展の舞台となる!!

科学で紐解く恐竜の世界
満身創痍のゴルゴサウルス 化石から浮かび上がる恐竜像

ゴルゴサウルス「ルース」
獣脚類/コエルロサウリア類/ティラノサウルス科/アルバートサウルス亜科
白亜紀後期カンパニアン 7700万〜7500万年前
アメリカ・モンタナ州ツーメディスン層より産出
全長7〜9m
体重2〜3t

ミニシアターを抜けてすぐ登場するのは、「ルース」と愛称のついたゴルゴサウルスの全身骨格!!
恐竜博2023」ではズールのライバルとしてゴルゴサウルス・リブラトゥスが目玉の一つとして展示されたが、
こちらはそれと異なり、現在研究中の新種であるとの事!!
細部までほぼ完全な状態で発見された、非常に保存状態の良い化石ぞよ!!

ゴルゴサウルスが属するティラノサウルス科は今のところ、北米とアジアのみで発見されている白亜紀後期の大型肉食恐竜ぞよ。
現時点では10数種類が確認されているが、その殆どが頂点捕食者とされている。

ゴルゴサウルスはティラノサウルスより1000万年近く古い、約7500万年前のララミディアに生息した種で、
全般に後ろ脚の長いティラノサウルス科の中でも特にしなやかな足を持つ、パワー・スピードを両立した恐るべきハンターだ!


正にスピード型ティラノサウルスと言った趣ぞよね!

「恐竜時代の最後に存在した失われた大陸・ララミディア」

最初の恐竜の誕生から大量絶滅まで、1億6000万年以上にわたる恐竜時代。
その繁栄が絶頂を迎えた白亜紀後期・・・約1億年前から6600万年前に現在の北米大陸西部に存在した大陸こそ「ララミディア」である。

それはメキシコからアラスカまで伸びた細長い大陸で、海進・海退に伴って頻繁に形状を変動させながらも、
概ね現在の北米大陸の20%ほどの面積であったと考えられているぞよ。
そのなかでしかし、恐竜の多様性は非常に高く、多くの化石が発見されているのだ。

このララミディアには北極海に形成されたベーリング陸橋が存在し、これによって恐竜達はララミディアとアジアを行き来していたとされている。
ティラノサウルス科が北米とアジアで見つかっているのはこれが理由ぞよ。

シルエットで浮かび上がるゴルゴサウルス!
光と影の演出は、この奥からさらに表現の幅を増してゆく事になる…。

ゴルゴサウルス 脳函
このルースは世界で初めて脳腫瘍の痕跡が確認された恐竜でもある。
この脳函からは、ピンポン玉サイズの腫瘍がみられ、平衡感覚に異常をきたしていた可能性が示唆されている。
全身に見られる傷跡は、これが原因となった負傷かもしれない。

ゴルゴサウルス 肩甲烏口骨
そしてこちらの肩甲烏口骨には異常な肥大化・変形がみられる。
CT検査の結果、骨折の痕が確認され、それが原因の骨腫瘍とわかった。

この腫瘍は全身骨格でも確認できるぞよ。
左の方が不自然に歪んでいるぞよね?
つまり、恐竜も病気になったのだ!!

痛ましくも懸命に生きたゴルゴサウルス・ルース・・・!
その生き様が化石となって今、人類の目の前にある・・・数奇な運命ぞよ・・・。

「恐竜の足跡〜6600万年の時を超えて〜」
こちらは恐竜の足跡の化石だ。

恐竜の足跡
白亜紀後期マーストリヒチアン
アメリカ・ワイオミング州ランス層より産出

エドモントサウルス(Ed)、若いティラノサウルス(Ty)、アンズ(An)、ストルティオミムス(St)、鳥類(Br)の足跡と考えられる。
エドモントサウルスは尾を引きずったような珍しい跡も見られる(td)。

古生物の生態を知る上で、そのものの骨の化石は勿論、このような痕跡もまた重要な手掛かりとなる。
活き活きと駆け回る恐竜達の息遣いが伝わってくるようだ。

一見するとなんだかよくわからない窪みだが、注意深く観察する事で様々な発見があるぞよ。

おろかなにんげぇん!
これ見てティラノサウルスの足跡ってわかるぞよか〜?

まるで鳥の足跡のようなシルエット。
鳥盤類恐竜は絶滅してしまったが、竜盤類恐竜の一部、獣脚類は鳥類へと進化し繁栄の最中にある。
このような足跡からは、その事実が改めて感じられるぞよ。

足跡化石には、足跡そのものが残ったナチュラルプリントと、
砂地や泥が何層にも足跡に重なり、下の層にプリントされたアンダープリントとがあるぞよ。

アンダープリントはぼやけて正確で無い為、信頼性に乏しい。
足跡化石はナチュラルプリントをもとに議論する事が理想とされている。

「ララミディア大陸の温暖な気候と豊かな生態系」
白亜紀後期の地球は全般に現代よりも温暖で、安定した気候を保っていたと言われている。
そこには恐竜以外にも、様々な生命が息づいていた。

ティラノサウルス「スタン」の化石周辺から算出した植物化石たち。
白亜紀には花を咲かせる被子植物が劇的に増加したぞよ。

ドイツ産のトンボ、ブラジル産のバッタ
白亜紀には昆虫の主要系統も出そろい、その姿は現代のものとほぼ変わらない。
昆虫って洗練された生き物なんですね〜。

水生生物の化石たち。

ガー
硬骨魚類/ガー科
古第三紀始新世
アメリカ・ワイオミング州グリーンリバー層より産出

←ガーの脊椎 / ガーのうろこ→
こちらも現生種とほぼ同じような姿のガーだ。
ララミディアでもポピュラーな淡水魚であったと言われ、大量に化石が産出している。

メニスコエッスス頭骨、ディデルフォドン頭骨
多丘歯類は白亜紀末の大量絶滅を生き延び、その後1億6000万年以上存続したが、新生代中ごろに姿を消した。
こちらは本種の中で最も状態の良い頭骨だと言う。
ディデルフォドンは白亜紀後期の哺乳類で、こちらも保存状態が良い貴重なもの。



その2「トリケラトプス幼体の旅編」へ→





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