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| 2. F-F境界(陸上生態系の発展) |

続いてF-F境界ゾーンへ突入ぞ!
F-Fとは「フラニアン期」と「ファメニアン期」の頭文字からなり、ベルギー・フランス地方の地名をラテン語風にしたものから取っている。
「紀」の境でなく、「期」の境界と言うのがポイントぞよ!

ビッグファイブ中最も小規模だったF-F境界の大量絶滅はデボン紀後期、約3億7240万年前の事。
海域生物の属は18〜41%、種では42〜69%が絶滅したとされている。
この頃陸上では森林が発達し、多くの陸上生物がこれを利用して暮らしていたが、陸上では大量絶滅は起きなかったとされているので、
海の事件なんですね。

このデボン紀後期の大量絶滅は別名「ケルヴァッサー事変」と呼ばれ、
急激な寒冷化と地球規模での海洋無酸素事変が主な絶滅の要因とされているぞよ。
水温が7℃も低下し、海洋無酸素事変によりサンゴなどの生み出す生物礁60〜90%もが失われた。
これら炭酸カルシウムの骨格を持つサンゴらの減少が際立っていた為に、この現象は炭酸塩危機とも呼ばれるぞよ。

オルドビス紀の大量絶滅以降で最も多様性が高くなったデボン紀の三葉虫。
長い棘を持つ者なども現れ一際奇妙になったぞよ!
しかし、デボン紀後期の大量絶滅ではまたまた大きな打撃を受け、ハルペス目、ファコプス目、リカス目、オドントプレウラ目、コリネクソカス目が絶滅。
残る三葉虫はプロエタス目のみとなってしまった。

「オドントプレウラ目(三葉虫綱オドントプレウラ目 モロッコ デボン紀) 実物」
トゲトゲのある三葉虫!
昔横浜の恐竜展示でこんなトゲトゲの三葉虫が10万円とか20万円くらいで売っていたのが思い出されるぞよ・・・。

デボン紀後期は温暖な時期で、ケルヴァッサー事変以前は海面水温が34℃もあったと言う。
シルル紀に現れた顎を持つ魚類の1グループ、板皮類はデボン紀に大型化を遂げ、
この「ダンクルオステウス」は体長が4メートルも超え、当時の海の支配者として君臨していたぞよ。

古生物ファンにはお馴染みのダンクルオステウス!
全長4メートルとはもうせ、化石に残りやすいのは骨化した頭骨と胴甲くらいで、
内骨格はほぼ軟骨の為に化石に残り辛く、その全貌は謎に包まれているぞよ。

「ダンクルオステウス(板皮綱節頸目 モロッコ デボン紀) 実物」
そんな全身像が謎に包まれた巨大魚・ダンクルオステウスの実物化石がやってきているぞよ!
頭骨と胸甲がばらばらのぺったんこで化石に保存されている。

こういう断片的な化石を元に先の頭部を復元するとは・・・古生物学者は大変ですぞよ!

ここでも地面が割れて溶岩が見えているぞよ。 |

デボン紀前期には円錐形の殻を持つオウムガイの仲間(バクトリテス目)が殻を巻き込んで進化し、
アンモナイト(アゴニタイト目)が爆誕。
巻いた殻は遊泳能力に優れ、デボン紀前期〜後期の初めに繁栄したぞよ。
しかし、このアゴニタイト目はデボン紀後期には絶滅している。
古生物の栄枯盛衰なのだ!

デボン紀前期に出現したアンモナイトは6600万年前の白亜紀末、あるいは6650万年前の古第三紀最前期に絶滅したとされる。
この間に繁栄したアンモナイトは大きく7目。
即ちアゴニタイト目、ゴニアタイト目、クリメニア目、ピロレカニテス目、セラタイト目、フィロセラス目、アンモナイト目に分類され、
全部で1万種にも及び、世界中の海で見られたために化石も豊富であるぞよ。
おろかなにんげんどもも一つくらい、何かしらのアンモナイトおみやげ化石を持っている事でしょう!

「ハパロクリヌス(棘皮動物門ウミユリ綱 ドイツ デボン紀前期) 実物」
「エンクリナスター(棘皮動物門クモヒトデ綱 ドイツ デボン紀前期) 実物」
ドイツ西部のブンデンバッハを中心に分布する「フンスリュック粘板岩」はデボン紀の海の様子が克明に保存されたラーゲルシュテッテンであるぞよ。
黒い頁岩の中に様々な生物の遺骸が通常では化石に残らない軟体部まで含めて、黄鉄鉱に置換した化石として残されているのだ。

「ドレパナスピス(翼甲類異甲目 ドイツ デボン紀前期) 実物」
「コテコプス(三葉虫綱ファコプス目 ドイツ デボン紀前期) 実物」
「パレオイソプス(鋏角亜門ウミグモ綱 ドイツ デボン紀前期) 実物」
「ミメタスター(節足動物門マルレラ形類 ドイツ デボン紀前期) 実物」
普通炭酸カルシウムで出来た硬い部分しか残らない三葉虫も、脚や触角まで黄鉄鉱に置換されて保存されている。

「ロリオラスター(棘皮動物門クモヒトデ綱 ドイツ デボン紀前期) 実物」
「ヘリアンタスター(棘皮動物ヒトデ綱 ドイツ デボン紀前期) 実物」 |

「ワッティエザ(幹と葉)(シダ植物類クラドキシロン類 アメリカ デボン紀中期) 頂部レプリカ」
この化石は原始的なシダ類の化石ぞよ。
なんでも全長8メートルくらいあったとされるが、デカすぎるので頂部のみの展示であった。

しかし背景にはシルエットでその大きさが示されている。
だいたいこんな感じでにょきっと生えていたぞよ。

デボン紀の海で起こった絶滅にはこのような森が関わっていたと考えられてもいる。
つまり、地球史上初めて地上に誕生した森が栄養素豊富な土壌を生み出し、それが海に流れ込んで生態系に影響したのではないか?
ってコトぞよ。
今まで無かったものが急に出てきたのだから、そりゃあずかり知らぬところで何か思いがけない影響があってもおかしくないぞよね!

デボン紀後期の植物化石達。

おろかなにんげんども、上ばかり見上げてないで足元の溶岩に落ちないように気を付けるぞよよ!!

石炭紀になると海を遊泳する生物の種類は大きく様変わりし、
デボン紀の海で繁栄した顎の無い脊椎動物や板皮類は絶滅。
硬骨魚類や軟骨魚類が繁栄していったぞよ。
陸上では大量絶滅は起きなかったが、シダ類を中心とした森林が広がる事で、
光合成により二酸化炭素を消費して大量の酸素が生み出され、大気中の酸素濃度は30%近くにも及んだ(現在は21%程度)
この高い酸素濃度により巨大な陸上節足動物が登場する事となったぞよ。

「ロメロダス(軟骨魚綱エウゲネオダス目 アメリカ 石炭紀後期) 実物」
石炭紀から見つかる軟骨魚類のロメロダス。
ペルム紀末に絶滅している魚だが、腹びれや尻びれの無いイルカのような独特のフォルムをしていたぞよ。
エウゲネオダス目の前身が残った標本はごく珍しく、このロメロダスは貴重な実物化石だ。

「アレニプテルス(肉鰭類幅鰭下綱 アメリカ 石炭紀後期) 実物」
アレニプテルスはアメリカのベア・ガルチ石灰岩から見つかるシーラカンス類。
シーラカンスと言えば当時から姿の変わらない生きた化石として知られるが、
このアレニプテルスは所謂シーラカンス像とは似ても似つかない姿をしていて珍しい。
デボン紀から石炭紀にかけてはシーラカンスの多様性が最も高かったと考えられるぞよ。

アメリカ、イリノイ州に分布する石炭紀を代表するラーゲルシュテッテンであるメゾンクリークでは、
生物の遺骸を核に菱鉄鉱が沈殿する事でノジュール(球状の岩塊)の中心に軟体部の残された化石が保存されている。
ここでは様々な節足動物、脊椎動物、刺胞動物、環形動物、有爪動物らが見つかるぞよ。

「オエストセファルス(脊椎動物亜門欠脚目 アメリカ 石炭紀後期) 実物」
石炭紀からペルム紀にかけて繁栄した欠脚類と言う蛇のような足の無い四肢動物ぞよ。
ヘビにそっくりだけど、ヘビじゃないんです。

「ピピスキウス(脊椎動物亜門円口類ヤツメウナギ目 アメリカ 石炭紀後期) 実物」
ヤツメウナギの仲間の円口類魚類。
円口類は硬い骨を持たず化石に残りにくいが、この標本は環状の口が観察できる。

ご覧の通りまあるいノジュールの中に貴重な化石が保存されているぞよ。
おろかなにんげんどもも丸い変な石を見つけたら、割ってみると中になんか入ってるかもしれないぞよよ!!

なんと、この右下のヘンテコなフォルムは・・・
や、ヤツがいる・・・!!

「タリーモンスター(左右相称動物 アメリカ 石炭紀後期) 実物」
オカルト界隈ではお馴染み、タリーモンスターぞよーっ!!
メゾンクリークでのみ見つかる謎の生物タリーモンスターこと「トゥリモンストゥルム」!
1966年に見つかって以来、これがどんなグループに属する動物なのか長く議論が続いている不思議生物ぞよね!
軟体動物、環形動物、紐形動物、オパビニアらと近縁・・・様々な説が提唱されるも、どの仮説も支持されていない。
近年ではヤツメウナギに近い円口類との仮説が提唱され、これだ!
と脚光を浴びたが、後の研究で否定されているぞよ。
つまり、なんもわからんって事ぞよね!

これがなぜオカルト界隈で名が知られているかと言えば、かの有名なネス湖のネッシーと関係する。
ネッシーが首長竜だとすると、湖面に浮上してくる姿や死骸が打ち上がる姿が目撃されないのは奇妙である・・・
ところでこのタリーモンスター、ひょろっとしたフォルムが鎌首を擡げた首長竜に見えなくもない!
こいつはひょっとして呼吸の為の浮上を必要とせず、軟体が死後湖中に溶けてしまうとしたら・・・ネッシーの正体見たり!ではないかーっ!!
そう、タリーモンスターはネッシーの正体だったんですね!!
まぁ〜・・・聞いての通りこれはフォルムが似ている事から飛躍したこじ付け。
学説でもなんでもないぞよ。
フレデリック・ウィリアム・ホリデーというネッシー研究家が1968年に披露したお話で、
この日本では漫画家の飛鳥昭雄が広めた事で良く知られているのだ。
それにこのタリーモンスター、愛嬌があってとっても可愛いじゃないか〜。
って事で今でも不思議と愛されているぞよね!

石炭紀の中頃に出現した単細胞生物である有孔虫の一群であるフズリナ類。 |

イラストにもタリーモンスターが描かれているぞよ。
ほんとはどうやって暮らしていたのだろう。
見れば見る程謎めいた姿ぞよね・・・。

デボン紀を通じて進化を遂げた植物は「木」を作り、熱帯の湿地に深い森を形成した。
湿地域で枯死し堆積した植物は泥炭となり、地中で長い年月をかけて石炭となる。
これが「石炭紀」の名前の由来であるぞよ。

森の生み出す酸素のお陰で巨大な節足動物が登場しだす。
この「アースロプレウラ」などはその一つぞよ!
でっかくて格好良いぞよね!?

主に石炭紀に繁栄したアースロプレウラはヤスデに近い多足類ぞよ。
ペルム紀で見つかった事もある。
全長は2メートル越えで、巨大ウミサソリと並んで地球史上最大級の節足動物としても知られているのだ。

カッコいいフォルムに円らなおめめが愛らしい。
そう言えばおろかなにんげんども、「いきもの大図鑑」の「リュウジンオオムカデ」予約したぞよか?
わたくしは絶対欲しいと思っていたのだが、2万円コースと聞いて見なかった事にしたぞよよよよ・・・
しかも拡大スケールで触角も足も全部可動って、絶対壊すじゃんね!
バンダイ〜っ!
1/1で体の節だけ可動する廉価版、出来ませんか・・・?

アースロプレウラは実物化石も展示。

「アースロプレウラ(節足動物門大顎類多足亜門ヤスデ綱 ポーランド 石炭紀) 実物」
アースロプレウラは普通、この化石のように背板と呼ばれる外骨格がばらばらに見つかるぞよ。
関節した標本は非常に限られているが、形態的特徴や足跡化石などから全貌が理解されているというワケだ。

「カリプテディウム(葉)とカラミテス(幹)(裸子植物類シダ種子類/シダ植物類トクサ類 フランス 石炭紀後期) 実物」

石炭紀の森にはアースロプレウラのような巨大多足類以外にも様々な節足動物が繁栄していたぞよ。
メゾン・クリークからは多足類、昆虫類、クモガタ類などが見つかっている。

「ネウロプテリス(シダ種子類 アメリカ 石炭紀後期)実物」
「アレトプテリス(シダ種子類 アメリカ 石炭紀後期)実物」

「ユーフォペリア(節足動物門大顎類多足亜門ヤスデ綱 アメリカ 石炭紀後期) 実物」
「アミニリスペス(節足動物門大顎類多足亜門ヤスデ綱 アメリカ 石炭紀後期) 実物」
「スミシクセルクセス(節足動物門大顎類ユーシカルシノイド綱 アメリカ 石炭紀後期) 実物」

「ミスコプテラ(節足動物門昆虫綱ムカシカゲロウ目 アメリカ 石炭紀後期) 実物」
「ユーブレプタス(節足動物門昆虫綱ムカシアミバネムシ目 アメリカ 石炭紀後期) 実物」
「ユーブロディア(節足動物門昆虫綱ムカシカゲロウ目 アメリカ 石炭紀後期) 実物」

「ムカシザトウムシの一種(節足動物門鋏角亜門クモガタ綱ムカシザトウムシ目 アメリカ 石炭紀後期) 実物」

「アニュラリア(トクサ類 アメリカ 石炭紀後期) 実物」
昆虫はずっと昔から繁栄していたぞよね。
もともと水中で暮らしていた汎甲殻類が陸上に進出したものの一つが昆虫類ぞよ。
石炭紀のうちに翅で空を利用するものが現れ、陸上で大繁栄したのだ。
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その3
「P-T境界 史上最大の絶滅」
につづくぞよ!→
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