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「大絶滅展」(2025) 

レポート

 

▼「特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」」 レポート

  •  ■上野・国立科学博物館 冬の特別展ぞよ!

コンテンツ

 
1.O-S境界
海の環境の多様化
約4億4400万年前
2.F-F境界
陸上生態系の発展
約3億8000万年前
〜約3億6000万年前
3.P-T境界
史上最大の絶滅
約2億5200万年前
4.T-J境界
恐竜の時代への大変革
約2億100万年前
5.K-Pg境界
中生代の終焉約
6600万年前
6.新生代に起きた
生物の多様化
/常設展
企画展「量子の世界」
/グッズ・おみやげ紹介
6. 新生代に起きた生物の多様性(ビッグファイブ後の世界)

名残惜しいがスフィアの間を抜け、最終展示へと進もうではないか!
この通路にもちょっとした展示があり、ベンチもあるので休憩スペースとなっているぞよ。
そして奥にはおトイレがあるので特別展中に便意を催したおろかなにんげんどもも安心である!
やはりいついかなる時もうんちの心配はついて回るもの・・・それが生き物の宿命であるぞよ!

国立科学博物館は本特別展の準備の為に、2023年にモロッコで発掘調査を行っている。
行き先はアトラス山脈の南側の砂漠地帯。
ここに展示されているのはそこで見つかった化石達、
それがまさに日本へ慌ただしく運ばれていく時の梱包された姿で展示されているのだ!
化石を見つけたら当然海を越えて送らねばならない・・・ここにも様々な苦労があるぞよね!
なんとコンテナ一台の重量は約1トンと言うからゆうパックでは送れまい!!

最近はカツンカツン石を割らなくとも、CTスキャンで岩の中からデジタルに化石の構造を取り出す事が出来るぞよ。
これによって通常のクリーニング作業では判らないような内部の構造まで知る事が出来るようになったのだ。

勿論手作業での発掘、クリーニングも大事な仕事ぞよ!
こんな道具でクリーニングしてるみたいぞよ。
年季入ってるぞよね!

モロッコの南東部ではシルル紀〜デボン紀の石灰岩を加工した工芸品が売られているぞよ。
この中にはアンモナイトやオウムガイ、時には脊椎動物の化石までもが含まれていると言う。
勿論、生物化石を石と一緒にごしごし磨いた部分の構造は粉になって消えちゃう・・・。
も、もったいないぞよーっ!!

モロッコの三葉虫たち。

トゲトゲの三葉虫欲しいぞよな〜。

フェゾウアタ頁岩ではアンピクス属の三葉虫の完全体が同じ方向に頭を向けた行列状態で産出するという。

なんで同じ方向を向いたまま化石になっているぞよか?
世にも奇妙な習性であるぞよ。

これは三葉虫自体の集団行動の痕跡であると考えられていたが・・・?
2023年の調査ではアンピクス以外の三葉虫や、軟体動物、ヒオリテス類など様々な化石が行列を作って見つかった。
つまり、これは三葉虫の集団行動では説明できない現象と言う訳ぞよ。

この事を突き詰めて観察してみると、化石の行列の原因は水流にある事が判ってきた。
つまり、生物の死骸が流体力学的特性から同じ方向に頭を揃える傾向にあったと言う事だ。
ただいまこの仮説は検証の真っただ中。
なるほど説得力がある仮説ぞよ。
そのうち定説となるかもしれないぞよね!

この通路を抜けるとビッグファイブの後の時代。
新生代エリアとなるぞよ。
新生代になると地球の寒冷化が進み、南極が氷の大陸と化した。

「スネークリバー溶岩(玄武岩)(アメリカ 新第三期中新生) 実物」
「アイスランド溶岩(黒曜岩、玄武岩、ピクライト)(アイスランド 第四紀) 実物」

その間にも時折温暖化は起きているぞよ。
やはり火山活動が要因で、回り回って海洋の酸性化を齎し、貝や有孔虫らに大打撃を与えたぞよ。
また、この頃北アメリカの森林では小、中型犬サイズの馬の祖先が繁栄していたが、
温暖化により更に小型化したと言う。
このように環境の変化は生命に様々な影響を与えながらも、大量絶滅という程のダメージは残らなかった。

「暁新世〜PETMのコア(南大洋インド洋セクター 古第三紀暁新世/始新世) 実物」

新生代に起こった極端な温暖化現象
暁新世-始新世温暖化極大を略して「PETM」と呼ぶぞよ。

新生代は哺乳類の進化が爆発的に進んだ時期であるぞよ。
暁新世にはまだ洗練されていない多様な絶滅種が登場し、後の始新世までに現生哺乳類の目が出そろった。
もともとは猫ちゃんサイズだった原始的なウマ科も、
地球の寒冷化・乾燥化が進んだ事で低〜中緯度に分布していた森林が段階的に草原へと縮小してゆくのに合わせて大型化していったとされる。
寒冷な環境では体温維持のために大きな体の方が有利であり、木の葉より栄養価が低い草を大量に食べ、消化する必要を迫られたからぞよ。

「シフルヒップス(全身骨格)(哺乳類奇蹄目ウマ科 アメリカ 古第三紀始新世前期) レプリカ」

そんな最古のウマ科の一種がこのシフルヒップス。
PETMの影響でより小さくなった。

「メソヒップス(全身骨格)(哺乳類奇蹄目ウマ科 アメリカ 古第三紀漸新世) レプリカ」

中型犬サイズの初期のウマ科動物。
左右の目は後方に位置し、草原を走るのがより得意になってきた。

「メリキップス(全身骨格)(哺乳類奇蹄目ウマ科 アメリカ 古第三紀中新世) レプリカ」

メソヒップスより現代のウマに近づいた姿。
中央の指が左右の指より大型化し、草原での走行により適応している。

「ウマ(全身骨格)(哺乳類奇蹄目ウマ科 現世) レプリカ」

そして我々の知るウマになったぞよ!
ウマ属は新生代を通して多様な種が誕生したウマ科の中で、唯一現代まで生き残っている者達である。

ウマ科の四肢はこのように進化してきた。
だんだんサイズが大きくなり、指が減って蹄となり、走行に適した形に進化してきたぞよ。
しかし、ここに至るまでには様々な絶滅種がおり、こんな風に綺麗に一定方向に進化してきたわけでは無い。
そこんとこ注意ぞよ!

新生代は花を咲かせる植物・被子植物が多様化した時代でもある。
ここでは特にマメ科の植物が特集されていた。

右下の奴はマメ科最大の果実「モダマ」
水に浮くので海流散布する。
でっかいぞよね!

「プラントオパール(被子植物類単子葉類イネ科 現世) 3D拡大模型」

「ヒトツメケイソウ(不等毛藻門珪藻綱 石川県 新第三紀中新生) 拡大レプリカ4300倍」

新生代の寒冷化は海にも影響したぞよ。
特に珪藻が大量に増殖し光合成した事で、大気中の二酸化炭素濃度を現在と同程度まで減少させたと言う。
珪藻は現在の地球でも光合成の多くを担っており、地球全土では20〜25%。
全海洋に限っては45%もが珪藻の寄与であると言うぞよ。

食卓でお馴染みのホタテはイタヤガイ科ホタテガイ属の中で唯一の生き残り。
現生するホタテガイを含め、30種ほどの化石種が知られているぞよ。

いろんなホタテがいたがみんな絶滅してしまったぞよよよよ・・・。

このめちゃくちゃでかいホタテは明治16年に採集された最大級のもの。
実はホタテは20センチを超えてどこまでも成長してゆくが、
そんなにでっかくなる前に誰かに見つかって食われてしまうので、近年では巨大ホタテの報告は見られなくなっている。

「ステラーダイカイギュウ(哺乳綱海牛目ジュゴン科ダイカイギュウ亜科 東京都狛江市 第四紀更新世前期) 実物」

K-Pg境界の絶滅によって地上から恐竜が消え、哺乳類が栄える事となった。
一方海でも首長竜やモササウルスが死に絶えた為に、哺乳類が海に還るチャンスが生まれたぞよ。
約5900万年前の暁新世後期には海牛類が、
約5200万年前には鯨類が限られた地域に現れ、
約3500万年前の始新世後期になると世界の海に拡散していった。
更に約2500万年前の漸新世後期には水陸両棲の鰭脚類が北アメリカ大陸の両岸に登場しているぞよ。
これら4つのグループは系統的には離れているが、脂肪をでっぷりと蓄えた姿に収斂しており、共通点も多い。

ステラーダイカイギュウの全身骨格は世界的にも珍しい!
この化石は2006年に東京都狛江市の多摩川左岸に分布する下部更新統の飯室層(約136〜110万年前)から見つかったもので、
本種では世界最古の化石記録であると言う。

中手骨は世界唯一というからレアぞよね!

ステラーダイカイギュウは現生種では鯨類に次ぐ巨大な海棲哺乳類であったが、
海面にぷかぷか浮かんで暮らすのんびりやさんで、簡単に狩れて肉や脂肪、毛皮まで手に入る為におろかなにんげんどもの標的となり、
乱獲によって発見からほんの27年後の1768年には絶滅してしまったと言う。
お、おろかなにんげんども・・・なんて残酷で浅ましい連中だ!

もちろんここに至るまでに相当数が減っていた可能性はあるものの、トドメを刺したのは明らかに人類。
現代はおろかなにんげんどもによって消えてゆく生命も数多いるぞよ。
普通陸に棲んでいる筈の人間が船をこいで海の生き物を絶滅させるのだから、よくよく考えると凄い話ぞよね!?

「海底堆積物のコアの薄片試料(別府湾 第四紀完新世〜人新世) 実物」

そんなおろかなにんげんどもの痕跡が刻まれた地質時代を「人新生」と呼ぶ新しい考え方があるぞよ。
人間様中心とはいかにもおろかなにんげんどもの驕った考え方ぞよねぇ。
しかし人間の活動は地球に大いなる影響を与えているのもまた事実。
地層には大気や水質汚染、核実験の影響まで刻まれていると言うから驚きであるぞよ。

「南極の氷床コア(南極 第四紀更新世〜完新世) レプリカ」

南極は一年中溶けない氷で覆われているので、この層を取り出す事で太古の二酸化炭素濃度が復元できる。
おろかなにんげんどもは過去の気候変動の情報を地層から読み取り、
将来再び起こるかもしれない大量絶滅を予測し、これを回避する為にどんな努力が必要かを考えてもいるぞよ。
過ちを犯すのも人間なら、正す事が出来るのも人間と言う事か・・・!

今こうしている間にも、世界のどこかで消えゆく個体群、種が存在する。
人間の活動が生命に多大な影響を与えているのは紛れもない事実なのだ!

「アマミノクロウサギ(哺乳綱兎形目ウサギ科 鹿児島県奄美市 現世) 剥製」

1919年以降、特に奄美大島では1979年に、おろかなにんげんどもはハブを狩る為にマングースを味方につけ自然に放った。
ところがこいつらはアマミノクロウサギちゃんら、哺乳類のお友達ばかり食いまくるので、クロウサギちゃんはあわや絶滅寸前になってしまったぞよ。
お、おろかーっ!
こりゃヤバイ!と慌てた人間は2005年になってマングース狩りを決行、時すでに遅し・・・と思われたが、
なんとかギリギリ根絶が間に合って近年アマミノクロウサギらを初めとする哺乳類達の個体数は回復傾向にあると言うぞよ。

「ケナガネズミ(哺乳綱齧歯目ネズミ科 鹿児島県奄美市 現世) 剥製」

アマミノクロウサギは奄美大島と徳之島でのみ見られる1属1種の日本固有種。
ケナガネズミもケナガネズミ亜属唯一の種で奄美大島と徳之島、沖縄本島にのみ見られる。

「アマミトゲネズミ(哺乳綱齧歯目ネズミ科 鹿児島県奄美市 現世) 剥製」

これも奄美大島と沖縄本島でのみ見られるトゲネズミ属唯一の種。
おろかなにんげんどもが軽い気持ちで外来動物を持ち込んだが為に大迷惑を被った彼らだが、
なんとか環境を正した事で増加に向かっているぞよ。
このように、ほんのうっかりした事の積み重ねで地球の環境は変わってしまう。
それが積もり積もって次の大量絶滅の引き金を引かんとも言い切れんが、
幸いなことに人類には知恵があるので、太古の歴史を紐解いて先んじて対策を打つ事も叶うのだ!
未来は君の行動一つ一つにかかっていると言っても過言ではない・・・!
おろかなにんげんどもよ、地球の未来はわたくし達で守るぞよよっ!!

という事で希望を胸に第一会場を抜けると、
通路には「エーギロカシス・ウィーク フォトスポット」と題してエーギロカシスらのパネルとイラストボードが飾られていました。
成程、週ごとに入口の配布カードとここのパネルが入れ替わるみたいぞよね。

それで入口でエーギロカシスのカード貰えたぞよか〜。
カードの紹介は次ページぞよ!

イラストは展示内のものと同じ。
図録にも載っているぞよ。
このエーギロカシスの背景、空に不思議な光が描かれている。
これはオルドビス紀にあったと言う地球の輪っかみたいぞよ。
今回の展示では触れられていないが、どうも土星の輪みたいなものが地球にもあったのでは?ってコトらしいぞよね。


ここを抜けるとお待ちかね、第二会場&おみやげコーナーなのですが・・・
今回、第二会場は写真の展覧会になっていたので撮影不可だったので割愛ぞよ!
現生動物の活き活きとした表情がファインダー越しに切り取られていたぞよ。

・常設展

特別展のチケットを持っていればそのまま常設展も見られるぞよ!
とは申せ、朝から立ちっぱなし歩きっぱなしで数時間もうろうろとすればへとへとになって、
この上常設展全フロアを踏破する事など常人には出来まい・・・!
って事で今回も常設展は興味のあるポイントをかる〜く見てゆくぞよ!

これはハーフカットのマッコウクジラさんだ!
2025年10月に「アニア」でマッコウクジラが出たばかりなのでこれは是非改めて見物せねばと思っていたぞよよ!

反対側は生体模型。
なんでもこれは頭部内部構造を再現した半身模型と実物骨格を組み合わせた世界初の展示標本であると言う。
カッコいいぞよね!?

カラスアゲハ亜属シリーズ。
24種が知られ、それぞれは地域性で色や模様の異なる多くの亜種に分けられるぞよ。

オオユビトビネズミ。
おめめがでっかいぞよ。

ちょっとしぼんだコウテイペンギン。

オオアナコンダとダイオウイカだ!
ダイオウイカはマッコウクジラと同時発売でアニアになったばかり。
これも要チェックぞよよ!

哀れ剥製にされたコビトカバの赤ちゃん。
死んだ後もみんなの役に立っているぞよよ!!

そしてここは外せない恐竜コーナー!
今回は改めて目当てがあった。

それはトリケラトプスであるぞよ!
と言っても、こっちのトリケラトプス・プロルススのレプリカの方ではない。

勿論こっちのプロルススの復元模型も格好良いのだが・・・!

外側の二本指は添えるだけ。

みんなこっちに注目しがちなのだが・・・!

実は科博で最も貴重な恐竜化石は、こっちのペタンと寝ている「トリケラトプス・ホリドゥス」であるぞよ!
こっちは世界的にも珍しい関節した状態のトリケラトプス産状化石、
実物なんですね!!
やったー!
丁度空いているタイミングに正面から綺麗に撮れたぞよ!!

フリルの上に乗った三角の骨も良く見える。
この子は「レイモンド」の愛称で親しまれているが、
なぜ今このレイモンドに注目するかと言えば、2025年10月に発売された「学研の科学」に、
このレイモンドをモチーフとした本格骨格レリーフの入った「恐竜化石発掘キット」が付属したからだ!
って事で上述の三角の骨などレイモンドの事もろもろから雑誌ふろくまで、
詳細は「学研の科学 恐竜化石発掘キット: 世界とつながるほんもの体験キット」レビューの方を参照のことぞ!

学研の科学を読んだおろかなにんげんどもはもうご存知の通り、
ほぼ完全に近いレイモンドの骨格中、この尻尾はまるっとレプリカであるぞよ。

背骨の腱もご覧の通りだが、ちょっと高い位置で傾斜しているので、首を伸ばさないと見えないかもしれない。
よ〜く観察するぞよよ!

プロルススと対決しているこっちのおすわりティラノは「バッキー」の愛称で知られる。

このバッキーはバトスピカードになった事もある由緒正しいティラノサウルスであるぞよ。

やっぱり古生物展示に来たらティラノとトリケラは見たいぞよね!
「大絶滅展」がちょこっと物足りなかったちびっ子も、このエリアに来ればにっこりなのだ!!

これはスティギモロク段階のパキケファロサウルスだ。
こういう貴重な化石がしれっと展示されているのが科博の見所であるぞよ!

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・「カンブリアモンスター ミニモデル セット -バージェスシリーズ-
・「つくしサイエンス アンモナイト化石
・「学研の科学 恐竜化石発掘キット



その7
「企画展&おみやげコーナー」
につづくぞよ!→

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